「友人から勧められたからトラックボール型マウスを買ったんだけど、どうにも使いこなせなくて…。結局トラックパッドとかマウスを使っちゃうんだ」
という話をもらった。トラックボール愛好家である僕としては、それはそれは悔しいのだった。
でも、きっとちょっとした行き違いなだけ。ちょっとしたコツさえ掴んでしまえば、きっとその魅力に気がつける!
そう思うので、今日はトラックボールを使う上で覚えておきたいコツについてお話ししたい。
ちなみに今日の話の主役は、Logicool M575である。他のトラックボールに共通するテクニックもあるけれど、M575向けの内容が多くなっているので、その点はご了承くださいませ。
画面スクロールを縦横自在に動かせるようにするカスタマイズ
この設定をすると、トラックボールをぐりぐり転がすと、画面をぐりぐり動かせるようになる。トラックパッドを二本指でスワイプしたときの操作の再現だ。
もうすこしくわしく話をすると。
通常時はマウスカーソルが動く。一方、右クリックを押している間は、画面をスクロールさせられる。
そういう設定ができるのだ。
これを使うと、XDやMiro、Figmaなど広いキャンバスを相手にしても、トラックパッドの二本指スワイプのような感覚で、自由自在に操れるようになる。
設定方法は以下の記事にて。ちょっと手間はかかるけれども、その価値は十分にある。間違いない。
トラックボール型マウスで右クリック時は画面スクロールさせる設定
右クリックを押しながらトラックボールを転がすと、マウスカーソルを置いた場所を中心として、縦横自由にスクロールできるようになります。この設定をすると、トラックボールの使い心地が信じられないぐらい向上するので、ぜひ設定してみてください。
マウスカーソルの移動速度はちょっと遅めがいい
マウスカーソルの感度調整が、トラックボールを使うときには重要だ。
最終的には自分に一番あう速さを見つけなくてはならないけれど、ちょっと覚えておいて欲しいコツはある。
それは「通常のマウスより、気持ち遅めに設定するといい」ということ。
トラックボールには慣性が働く。そのため、ボールを勢いよく転がすと、指を離したあとも一定距離は転がりつづける。
つまり、カーソルの移動距離が長いことは、ほとんどの場合問題にならない。マウス感度が低くても、画面の端から端に移動させるなんてことは造作もないのだ。
だからマウス感度は落としてOK。むしろ感度を低くして、小さくボールを転がしたときのコントロールを重視した方が、使いやすいと感じられると思う。
ちなみにぼくは、Logicoolの専用アプリで感度調整をしており、数値は45%に設定している。
ボールの動きが鈍いと感じたらホコリを取ろう
ボールの動きが鈍いなと思ったら、ボールを取り外して、センサーの掃除をしよう!じつは意外とホコリが溜まりやすいポイントでもあるのだ。
指でほじくってしまうことも多いのだけど、丁寧にやるなら、ティッシュでつくった “こより” や、綿棒を使うのがいい。
それでも、あまりにも使うにくいということであれば、もしかしたら機種そのものの性能があまり良くないのかもしれない。
僕はKensingtonやLogicoolの機種しか使ったことがないので、マシンの品質に不満を感じたことはないが、聞くところによるとどうにもボールの転がりが悪いマウスというものも存在するらしい。
そういうことで困っている方がいたら、ぜひLogicoolのM575を使ってみてもらいたいな。
あとはホント、我慢してつかって
あとは、投げっぱなしみたいな回答になって申し訳ないけれど、習うより慣れるしかないのである。
いままで使ったことがないものなので、使いづらいと思う気持ちは当然だ。ぼくも、最初は非常にとまどった。最初の一週間は作業効率もガクッと落ちて、ストレスを感じる日々だった。
けれども徐々に指の動かし方が様になってくる。使ったことない筋肉が、徐々に自分の命令どおりに動きはじめる感覚。これを会得できると、もう普通のマウスには戻れないぐらい、ハマってしまうのだ。
トラックボールは、そんな魔法のガジェットである。なのでぜひ、今は我慢して使ってみて欲しい。
慣れてしまえば1px単位の精密操作も余裕
トラックボール型マウスの記事をいろいろ読んでみると「細かい作業は苦手」みたいなデメリットを書いているものも少なくない。
けれども、ぼくはそうは思わない。
僕はWebディレクターとして、日々XDやFigmaなどのツールを使っているが、トラックボールにデメリットを感じた瞬間など一瞬たりともない。
指先の感覚さえ習得できれば、1px単位での図形の移動なんて、ハードルでもなんでもない。むしろ大きいマウスを一生懸命動かすより、指先でちょちょっと操作できるボールのほうが、断然扱いやすいと思っている。
ぜひ安心して、トラックボールを満喫してもらえたらうれしいなぁ。