ちょっと気になるツイートを見たので、みなさんにも注意喚起しようと思い、こうして筆を執っているしだいです。
冬場の大事故 pic.twitter.com/ufWj3QV7pW
— RAO(らお) (@RIORAO) 2018年12月19日
パソコンが熱にやられて——って話はイメージできるのですが、実は冬場の方が故障しやすいとのことなんです。ご存知でしたか?
「現実はマンガより奇なり」でして、冗談のように見えて全然笑えない話です。大切なのは「故障しないように予防する」よりも、「故障してしまっても大丈夫なように準備する」ということ。
つまりは転ばぬ先の杖。「バックアップは小マメに取っておきましょう!」ということです。
冬場に故障が多い原因は?
冬に故障が多い原因は「結露」と「静電気」。この2つです。
「結露」によるショート
結露とは、急激な温度差によって水滴が発生してしまう現象です。
冬場の窓辺に発生するアレですね。「暖かい室内の空気」が「外気によって冷えた窓辺」に触れることで急激な温度差が発生し、空気中に保持していられなくなった水蒸気が「水」に変わるのです。
パソコンの場合も基本的な仕組みは同じです。たとえば、冬場でガンガンに冷えたパソコンを、急に暖かい部屋に入れたり。あるいは長時間使用して熱を持ったパソコンを、急激な寒さにさらしたり。
こうした急激な温度差によって結露が発生した状態で通電すると、PCパーツがショートし、故障の原因になります。
空気の乾燥による「静電気」
冬は空気中の水分が少なく、空気が乾燥しがち。水分が少ない空気では電気が放電されにくく、帯電しやすい状態であり、これにより静電気が発生しやすくなります。
昨今のパソコンは静電気対策が施されていますが、それでも「絶対安全」とは言い切れません。富士通の公式サイトでも「静電気によるトラブル例と対策」が掲載されています。
故障せずとも動きが鈍くなる可能性も
パソコンが最適に動作する温度は15℃〜25℃程度といわれています。
12月の日本では最低気温が10℃を下回り、暖房機器を付けていない朝方などは部屋も冷え切っています。
そういった状態ですと、寒さに弱い「HDD」や「電解コンデンサ」といわれるパーツの動きが鈍くなり、場合によってはパソコンが起動しないケースもありえます。
室内がしっかり暖まってから使用すれば、通常通り起動できることがありますが、一見すると故障のようにも見えるため、冬場の利用には気をつけましょう。
大切なのは「予防」ではなく「準備」
故障する原因を知って、そうならないように「予防」することも大切です。大切に取り扱うことで、寿命は何年も伸びます。
しかしパソコンは消耗品。形あるものはいつか壊れます。どんなに丁寧に慎重に使っていようとも、故障するときは来るのです。
なので大切なのは「準備」。壊れてしまっても日常生活に支障が出ないように、先回りして「十分な準備」をしておくことです。
オンラインストレージを活用
危険なのは、大切なデータをパソコン内部に入れておくこと。オンラインストレージサービスを利用してクラウド上にデータを保存しておけば、パソコンが壊れてもデータに影響は及びません。
オンラインストレージは自分の使いやすいものが良いでしょう。ひとつのサービスだけに固執するのではなく、複数のサービスを併用するのもオススメです。
私がファイルの保存に利用しているのは「iCloud」「GoogleDrive」「Dropbox」「box」など。他にも大切なメモは「Bear」や「Evernote」に残しています。
極力パソコンの中にデータを持たない。これが私の使い方です。
それでもバックアップは大切
クラウド上にデータがあるとはいえ、パソコン自体のデータはやっぱり大切です。
パソコンの設定や、インストールしているアプリなど、これらを復元するのは「不可能」ではないにせよ「非常に面倒で時間が掛かる作業」です。
Macであれば、外付けのHDDに「タイムマシーン」を使ってバックアップを残しておけば、いつでも復元(バックアップした時点まで戻せる)のです。
最近は外付けHDDの価格も安くなっていて、1TBでも1万円でお釣りがきます。
私が使っている「Transcend(トランセンド)」のハードディスクは、とてもコンパクトで頑丈。数年使ってますが、一度も壊れたことがありません。
「タイムマシーン」を使えば、たとえパソコンが壊れても、壊れる前の時間まで戻れます。本当に些細な手間ですので、面倒くさがらずに今日から始めましょう。