ブログを書いている人の多くは、おそらくパソコンに向かってキーボードをバチバチ叩いていることだろうと思う。
私もそうだ。10年ぐらいそうしている。
しかし最近 HHKB HYBRID Type-S を手に入れて、スマホでもHHKBが使えるようになったことで、初めて気がついたことがある。
ブログの文章こそ、スマホで書くべきなんじゃないかと。
記事を読む人の多くはスマホである
私のブログにアクセスしてくれるユーザーの多くは、スマートフォンで記事を閲覧している。
これは珍しいことじゃなく、ほとんどのブログメディアで同じ現象が起きているだろう。今の時代、アクセスのほとんどはスマホユーザーだ。
であれば私たち書き手も、スマートフォンで見られることを意識しながら文章を書くべきだ。
まぁおそらく、すでに多くの文章書きは、そんなことを当たり前のように意識しているとは思う。
ただ、意識するのと、実際にその環境を再現するのとでは、また大きな差がある。
たとえば今、この文章をパソコンで書いたとすると、こんな感じに見えている。適度に段落を切り替えられていて、目止まりもしやすく、読みやすい。
しかしこれを、iPhoneで書いた場合はこんな感じで見える。ちょっと文字ばっかりで、窮屈で、圧を感じる。
こうして比較してみれば、そろそろ新しい見出しを挟んで、話の趣旨を変えなければ、リズムが単調でつまらなくなりそうだと気がつけるのだ。
読みやすい文章をデザインする
文章とは、ただの文字を羅列すればいいというものではない。読んでもらって初めて価値があるのだから、読み手が読みやすくなる配慮を忘れてはならない。
改行の位置、文章の長さ、段落の切り方、リズム、一画面に収まる文章量、単語の並び順、などなど。視覚的に情報を処理しやすいカタチは存在する。
文章とは、ある種の "デザイン" なのだ。
「文字」と「文字」の間には、目に見えないが、それらを繋いでいる糸がある。この糸の存在を "感じられる" ように配慮することが、書き手としての手腕の見せ所なのだ。
iPhoneで文章を書くために使っている道具
そんなわけで最近は、このように、iPhoneを縦に置いてキーボードをパチパチと叩いている時間も多くなった。
必要な道具は、iPhoneを縦置きできるスタンドと、お気に入りのキーボード。その2つだけだ。
iPhone用スタンド「MOFT X」
iPhone用のスタンドには「MOFT」を愛用している。
2580円(2020/10/17時点)
使用しないときはフラットに折りたたんでおけるのでスマート。スタンドにしたいときは、指先でぱぱっと簡単に組み上げることができる。
固くて上部な素材を使っているので、「強度がヘタってしまって、縦置きできなくなった」なんてこともない。末永く使っていけるガジェットだ。
愛用キーボード「HHKB HYBRID Type-S」
次にキーボードだ。私は HHKB HYBRID Type-S というものを使っている。
35,200円(2021/02/11時点)
タイピングしたときの感触が極上すぎて、一度これを使うと他のキーボードに戻れない、悪魔のキーボードだ。
価格が非常に高いので、万人におすすめできるものでもないが、「キーボードにこだわりたい」「文章を作っている時間が長い」という人には、後悔させない自信がある。
まぁ、キーボードはお気に入りのものを使えばいい。自分が使いやすいものが一番だ。
ただひとつだけ言えるのは、いわゆる「スマホ向けのコンパクトなキーボード」だけはやめたほうが良い。
軽くて小さいので、持ち運びには便利かもしれない。しかしその分、タイピング性能を大きく犠牲にしているものばかりだ。
過去に私も、いろんな小型キーボードを試してみたが、どれひとつとっても満足できるものはなかった。
キー配列がめちゃくちゃだったり、キーを押した感覚が得られなかったり、押しても反応してくれなかったり……。
使えば使った分だけストレスが貯まる一方。文章づくりに全然集中できない。
それなら多少重かろうが、パソコンでも使えるような "ちゃんとした" キーボードを持ち歩いたほうが良い。私はそう結論づけている。
あとがき
無制限の自由を与えられると、逆に何をしていのかわからないことって、あるあるだ。
ある程度のルールや制限があったほうが、集中できたり、新しい発想が生まれたりするものなんだ。
Macは便利だが、なんでもできすぎる。文章に集中したいなら、あえて自分の環境を限定してみるといい。