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PLAUDレビュー|録音したらAIが自動的に文字起こしする夢のボイスレコーダー

音声を録音したら、それが自動的にiPhoneに取り込まれ、そしてAIが文字起こしまで行ってくれる。そんな夢みたいなガジェットが、クラウドファインディングのMakuakeから、新しくリリースされました。

それが「PLAUD NOTE」。

クレジットカードほどの小さなボイスレコーダーを使って録音。それを専用のアプリが取り込んですばやく手軽に文字起こしをしてくれるのです。

メーカー様のほうからプロダクトを提供いただいたのですが、お世辞なしに感動的なプロダクトです。今後のさらなる進化にも期待が膨らむガジェットで、ぜひ多くの人に知ってもらいたい逸品なのでした。

商品の概要と外観

それではPLAUD NOTEのパッケージと内容物について、写真を添えて紹介していきます。

まずはパッケージ。重厚なボックスに入れられている様は、さすが高級ガジェット。引き出しのようにスライドさせて、内箱を引き出します。

内箱を開くと、本体の「PLAUD NOTE」が登場。

フタが二重になっており、下には「MagSafe対応ケース」と「専用充電ケーブル」が格納されています。

正式な内容物は以下のとおりです。

  1. PLAUD NOTE 本体
  2. MagSafe対応純正ケース
  3. パッケージボックス
  4. 充電ケーブル(USB)
  5. MagSafeリング
  6. USB to USB Type-C 変換コネクタ
  7. 説明書

メインである商品の写真がこちらになります。

「PLAUD NOTE」はおおよそクレジットカードぐらいの大きさ

「PLAUD」の正面と背面。正面には録音用のボタンと、録音モード変更用のスイッチ。背面には充電用のポートが付いています。

大きさはクレジットカードとほぼ同じ。厚みは非常に薄くて、おおよそクレジットカード2枚分ぐらいです。

本体の上部に穴が空いており、これがマイクになっています。

付属のMagSafe対応カードケース

付属しているのが、MagSafe対応型のケースです。「PLAUD NOTE」を効果的に持ち歩くため、iPhoneと一緒に携帯することを目的としたケースになっています。

「PLAUD NOTE」を収納するためのポケットが付いていて、これが本体にピッタリ合うよう設計されています。また「通話録音モード」の利用にも最適化されており、骨伝導の原理で内部録音を行い、相手の音声をクリアに録音できるよう設計されているとのことです。

ただ、役割はあくまで「iPhoneと一緒に携帯するためのポケット」です。スタンド機能やグリップ機能などはないため、iPhoneを裸で持ち歩くような感じになるので、普段ケースを利用している人にとってはちょっと不安かもしれませんね。

MagSafeに非対応のスマホやケースでも着脱させられるようになる「MagSafeリング」も付属してきます。これを使えば、自分が愛用しているケースに純正ケースを取り付けることもできます。ただしその場合は、「通話録音モード」の本来の性能を引き出せなくなる可能性がありますので、その点は注意が必要です。

「PLAUD NOTEを持ち歩きたい」とは強く思うのですが、落下防止用のグリップを無しにiPhoneを使うことができないので、私は「ESR HaloLock GEO WALLET STAND」というガジェットを代替品として活用しています。

こちらもMagSafe対応で、クレジットカードを3枚入れられるポケットが付いています。また、指を通せるグリップがありますので、iPhoneをしっかりと握り込めるようになります。

純正ケースではないので「通話録音モード」の本来の性能が引き出せなくなってしまいます。ですが、耳にiPhoneを当てながら受け答えする通話スタイルは今はほとんどないため、「通話録音モード」が使えなくても問題ないと判断しました。

専用ケーブルは一般的なUSBで繋げる

「PLAUD NOTE」は充電式のボイスレコーダー。2時間でフル充電が完了し、1日1時間の利用でも約1ヶ月使えるぐらいの持久力を持っています。

ケーブルは独自規格で、USBに繋いで給電します。パソコンに繋ぐことで、録音したデータを直接パソコンに取り込むこともできます。

「PLAUD NOTE」の使い方

それでは、「PLAUD NOTE」の具体的な使い方について紹介します。……といっても、「PLAUD NOTE」本体の使い方は非常にシンプルです。

本体の正面にあるボタンを長押しすると録音がスタート。もう一度長押しすると、録音を停止します。

録音のスタート時と停止時には、それぞれバイブレーションが発生します。これにより、手に持っている感覚だけで録音が始まったかどうかを認識できます。
また、録音中はロゴマークの「A」の文字が赤く光ります。

ボタン横についているスイッチは「通常録音モード」と「通話録音モード」を切り替えるためのもの。「通話録音モード」は、iPhoneの耳に当てて会話をするときに利用するモードで、相手の言葉もクリアに録音することができる機能です。

 

録音用のマイクは、カード上部についています。マイク性能については、公式サイトで以下のように回答がありました。

最適な録音範囲は約1~3m以内。集音範囲は5m以内で鮮明に録音できますが、空間内の障害物の有無や環境騒音などに影響されます。

これだけの範囲であれば、大テーブルによる5〜6人ほどの会議でも十分に音声を拾えそうですね。

ひとつ注意点ですが、「PLAUD NOTE」はあくまでマイクを使ったボイスレコーダーです。たとえばイヤホンを使ったオンライン会議などでは、相手の音声を録音できません。

双方の会話を録音したい場合は、相手側の音声をスピーカーから流して、それを録音する必要があります。

アプリ「PLAUD」との連携で本領を発揮する

「PLAUD NOTE」は、専用アプリと連携することで、その利便性を飛躍的に向上させられます。

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録音したデータは、専用アプリを立ち上げると同時にアプリ内に取り込まれます。この時点では、単純に音声データを取り込んだだけで、音声を再生・停止するだけの機能でしかありません。

「PLAUD」真骨頂であるWhisperによる書き起こし機能

しかしここで、録音したデータを開いた先にある「転写」というボタンをタップ。するとOpenAI文字起こし機能「Whisper」が音声データを解析し、テキストとして書き起こしてくれるのです。

この書き起こし機能が非常に便利で秀逸。

言葉によるメモの欠点として、どうしても「あー」「えーっと」などという無駄な言葉が入ってしまうことが挙げられます。話し言葉なので、完璧な文章構造でメモを取ることはできません。

しかし「Whisper」による書き起こしでは、これらの余計な言葉は排除されて、言葉の要点だけを抜き出して文章にしてくれます。

ですから、非常にリラックスした状態でボイスメモを取れるのです。

「余計なことをしゃべっちゃいけない」「ちゃんと頭の中で考えをまとめてから話さないと」なんてプレッシャーを感じる必要はなく、ただただ思いついたままに言葉を紡いでいくだけで良いんです。

また、書き起こされた原稿は後から編集することも可能。書き起こされた原稿をURLでシェアしたり、テキストデータとして書き出したりもOK。

「PLAUD NOTEで録音」→「iPhoneのPLAUDアプリで書き起こし」→「パソコンで編集」と連携できるがうれしいポイントですね。

「要約」と「MindMap」はこれからの成長に期待

「転写(書き起こし)」機能の隣には、「結論(要約)」と「MindMap」という機能があります。

「結論(要約)」は、書き起こされた原稿の要点をまとめてくれる機能。「MindMap」は、その要約を視覚的に理解しやすく図解にしてくれる機能です。これらの処理はChatGPTが行ってくれます。

機能自体は非常にうれしいのですが、実用にはもう少しレベルアップが必要そうかな…という印象。アプリはまだベータ版で、アップデートも頻繁に行われていますので、今後の進化に期待です。

書き起こし機能はサブスクプランへの契約が必要

Makuakeの先行販売にて購入した場合は、1年間のAIメンバーシップが付属してきます。

したがって、本体の購入金額の中に「1年間、毎月600分のOpenAI Whisper文字起こし機能」と「1年間、ChatGPT連携要約機能無制限使い放題」が含まれています。

ただ、その後も継続して利用したい場合は、AIメンバーシップへの登録が必要。年額プラン(1年間6,000円で3000分)または月額プラン(1ヶ月1,200円で600分) のどちらかの契約が必要になるので、購入の際は考慮しておきましょう。

総括:仕事の仕方が変わるレベルの秀逸ガジェット

「音声を録音して、それをいい感じのテキストデータとして書き起こしてくれる」。これはある意味、夢のような機能です。

インタビュー原稿の作成やブログの執筆活動に役立つのは間違いない。ライティングを生業にしている人にとっては、かなり強力なツールといえます。

また、それ以外でも、ビジネスにおけるあらゆる場面で活躍するでしょう。

会議の様子を録音しておけば、議事録を作成する助けになります。
会社の先輩や上司から指示をもらうときも、手書きでメモを取らずに、音声でメモを取るだけでOK。相手の言葉に100%集中しつつ、後からも振り返ることができます。

今後も、様々な活用方法のアイデアが生まれそうで、非常にワクワクがとまらないガジェットでした。

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  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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