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【OPENMOVE】1万円を切るコスパ最強の骨伝導式ヘッドホンの魅力を全力レビュー

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骨伝導ヘッドセットのパイオニアであるAftershockz社がリリースした、骨伝導ヘッドセットのエントリーモデル「OPENMOVE」

正直おどろいた。そしてこの感動を、ぜひ多くの人にも体験してもらいたいとすら思っている。

1万円を切るほど低価格であるにも関わらず、装着感・音質・使い勝手を含んだあらゆる面で、価格以上のパフォーマンスを発揮してくれる。お世辞なしで優秀なオーディオデバイスだ。

今回は本製品を提供いただき、レビューする機会をいただいたので、その魅力を余すことなく記していこうと思う。お付き合いのほど、どうぞよろしく。

AfterShokz「OPENMOVE」とは

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AfterShokz社がリリースした骨伝導ワイヤレスヘッドホンのエントリーモデル「OPENMOVE」

AfterShokzは骨伝導ワイヤレスヘッドホンのパイオニア的メーカー。いままでも数々の骨伝導ワイヤレスヘッドホンを発売してきており、私自身、その技術と品質には信頼を寄せている。

「OPENMOVE」は、そんなAfterShokz社が満を持してリリースした骨伝導ワイヤレスヘッドホンのエントリーモデル。

過去のリリースした上位モデルである「AEROPEX」の品質・音質を極限までキープしながら、価格を大幅に下げた一品。1万円を切る価格で、これほどまでのクオリティが手に入るのは驚きだ。

「骨伝導式を使ったことがない」という人にも、私は胸を張ってコレをおすすめできる。そんな製品となっている。

「OPENMOVE」の仕様・カタログスペック

「OPENMOVE」についてメーカーから公表されているスペックは以下の通り。

テクノロジー 第7世代の骨伝導テクノロジー(特許取得済み)
防水防塵規格 IP55対応
Bluetooth V5.0
素材 チタン合金製ヘッドバンド・ポリカーボネート製イヤーフック
連続使用時間 最大6時間(待機時間10日間)
充電 Type-C の充電ポート。
マルチポイントペアリング 同時に2台接続可能
マイク デュアルマイク・ノイズ軽減機能

音質:音を楽しむのに最適なオーディオデバイス

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まずはじめに、おそらくあなたが一番気になっているであろう「音質」の件についてお話ししたい。つまり「骨伝導オーディオデバイスの音質」と「OPENMOVEの音質」それぞれについてだ。

骨伝導ヘッドホンの音質とは

まず「骨伝導オーディオデバイスの音質」について。

もしあなたが【音質】を求めているのなら、すぐに回れ右をして、3万円を超えるイヤホンやヘッドホンを検討したほうが良い。なぜなら、骨伝導ヘッドホンの趣旨とは異なるからだ

骨伝導ヘッドホンの特徴は「耳をふさがずに使える」という点であり、外部環境の音を上手に取り込みながらも音を楽しむことができるところにメリットがある。

いわば【音】を楽しむデバイス。【音楽】を楽しむためのデバイスとは根本的にコンセプトが違うのだ。

したがって、あなたの音楽を本格的に楽しみたいと思うのであれば、骨伝導ヘッドホンを買うべきではない。

しかし逆に、あなたが「日常の中に溢れている【音】を自然な形で取り込みたい」と考えているなら、これは最も適したデバイスだ。

音楽を聴くことはもちろん、ひとりで動画を観たり、iPhoneでゲームをしたり、人と会話をしたり……。日常は【音】で溢れている。

さまざまな音を、自然な形で取り込めるデバイス。それが骨伝導ヘッドホンだ。

耳をふさいだり、覆い隠したり、頭を締め付けたり。いままでのオーディオデバイスは、あなたに身体的な負担を強いるものばかりだった。

しかし骨伝導ヘッドホンは、あなたへの身体的ストレスが極限まで軽減される。とても自然な形で、あなたの日常に溶け込んでくれるデバイスなのだ。

OPENMOVEとしての音質は

そんな特徴をもつ骨伝導ヘッドホンだが、その中でもOPENMOVEは「音に対して妥協しなくて済む骨伝導ヘッドホン」といえる。

変に音がこもったり、逆に尖ったりすることはない。中音〜高音が非常にクリアに響いてくれる。低音は決して強くはないが、きちんとそこに “ある” と認識できるほどには主張してくれる。

全体的にキレイにまとまってくれていて、音楽を聴くことへの抵抗を感じることがまったくない。

その着け心地と音質の素晴らしさから、私はついに4万円のBOSEのヘッドホンよりも、OPENMOVEを使用している時間のほうが長くなってしまったほどだ。

環境音はどれぐらい取り込まれるのか

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もう少しだけ「音」について話をさせてもらいたい。

骨伝導ヘッドホンは耳を塞がないオーディオデバイス。そのため「人混みや雑踏の中で、どれだけ音楽を邪魔されずに聴けるのか」という点も、多くの人が気になるところだろう。

不思議なもので、OPENMOVEで鳴り響く音は、雑踏や人混みにも負けず、きちんと届けられる。多くのノイズはかき消され、外出先であってもキチンと音楽を楽しむことができるので、その点は安心してOKだ。

さすがに、車の通りの多い246号線沿いなどではノイズのほうが勝ってしまい、OPENMOVEの音がかき消されてしまう。これは事実だ。

電車の中だと半々といったところ。外部の音も聞こえつつ、OPENMOVEの音も同じぐらい聞こえる。それぐらいのボリューム感だ。

ただ、安心してもらいたいのは、おそらくあなたが思っている以上に、OPENMOVEの音はしっかりとあなたに届けられる

私が使っている中で「外部の音に邪魔されて、OPENMOVEからの音がまったく聞こえない」といったストレスは、ほとんど感じたことがないのだ。

「音漏れ」は発生するのか

「音漏れ」が全く発生しないわけではない。しかし常識の範囲内で使っている分には、他人に迷惑がかかるほどの音漏れはしない。

たとえば、パソコンでの業務が主体である、比較的しずかな仕事場の場合。

音量を最大にして使っていたら、それはさすがに「音漏れ」する。周囲の仕事仲間に迷惑がかかるだろうし、自分が聞いている曲の内容まで言い当てられて恥ずかしい思いをするかもしれない。

しかし、音量を半分ぐらいにおさえたならば、隣のデスクで仕事をしている仲間に迷惑がかかることはないだろう。良識の範囲内で使う分には問題のないレベルなのだ。

快適な装着感で長時間の利用も問題ない

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OPENMOVEは、左右についた振動ユニットが、一本のフレームで繋がった形状をしている。左右が独立していないので、紛失の心配がない。

使い方は簡単で、ただ耳に引っ掛けるだけ。「振動ユニットを耳のココに当てなければいけない!」といった厳密な使い方もなく、なんとなく収まりの良い場所に当てておけばOKだ。

重量は29gと非常に軽いため、重さを感じることはほとんどない。フレームがポリカーボネート製なので、耳への当たりがちょっと硬いが、長時間の利用でもそこまで気にはならない。

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フレームは比較的柔軟性があるのだけれど、耳に当たる部分がちょっと硬い印象。

私などは仕事中ほぼずっと着けっぱなしだ。音楽を聴いているときも、ビデオ会議をするときも、特に音が出ていないときも、着けたままで生活している。長時間の利用でも疲労感やストレスを感じずに使い続けられるのは、オーディオデバイスとして非常にうれしいポイントだ。

マイク性能も良好でテレワークにも最適

OPENMOVEにはデュアルマイクノイズ軽減機能が搭載されていて、通話の音声も非常にクリアだ。相手も声もキチンと聴き取れるし、自分の声もちゃんと通る。Bluetoothの接続も安定しており、途中で切れたことなどない。

安い中国製のワイヤレスイヤホンなどだと「マイクの品質が悪すぎて使い物にならない」なんてこともあるが、AfterShokzの製品は本当に安定感がある。

耳を塞がないため、周りの人から話しかけられてもすぐに反応できる。そんなところも骨伝導式の良いポイントだ。家での仕事だと家族に話しかけられることも珍しくないので、非常に助かっている。

使いやすさ抜群のボタン配置と操作感

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OPENMOVEには、いくつかのボタンが付いている。右側には音量の強弱ボタンが、左側にはマルチファンクションボタンが付いている。

これらのボタンを操作することで、iPhoneやiPad、Macなどの制御をすることが可能。いちいちiPhoneなどを取り出さなくても、OPENMOVEだけである程度の操作を完結させられるのは非常に便利だ。

以下はOPENMOVEの物理ボタンでできる操作の一部。中でも私がよく利用するものを抜粋したので、参考にしてもらいたい。

マルチファンクションボタン
音楽の再生/一時停止 1回押す
次の曲に進む 2回押す
前の曲に戻る 3回押す
電話に出る/切る 1回押す
Siriなどの音声アシスタント 2秒長押し
音量ボタン
音量調整 音楽再生中に「音量+」「音量-」ボタン を押す
電源オン/オフ 「音量+」ボタン 2秒長押し
ミュート 通話中に「音量+」「音量-」ボタン 2秒長押し

IP55で雑に使っても大丈夫

OPENMOVEはIP55に対応している。これはJIS-2137で定められた防水・防塵規格で、以下の範囲での使用で保護される、という意味だ。

IP55規格

防水性能
あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない。水滴や水しぶき以上の「流水」であっても水が入らないほどの防水性能。ただし水中に入れていいわけではない。

防塵性能
有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない。一定の時間、粉塵が舞っている状態でも機会が故障するほど粉塵が入らない状態。

過信しすぎてはよくないだろう。しかし日常生活のなかで雨に濡れたり、汗をかいたりする分には、まったく問題なく使用できると考えてOKだ。

精密機器ではあるが、そこまで過保護に使う必要はない。常識の範囲内であれば「日常生活の中ですこし雑に使っても問題ないレベル」というのは、ユーザーにとって嬉しいポイントだ。

連続6時間使用可能!充電はType-Cで汎用的

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OPENMOVEは6時間の連続使用が可能。短いのではと思われるかもしれないが、普通に使っている分には「充電が切れてしまって困った」という事態には合わずに済んでいる。

充電にはType-Cケーブルを使う。汎用的なケーブルなので、自分が持っているケーブルでも充電は可能だ。

私のように、以下のようなマルチケーブルを使っても良い。独自規格のケーブルだと持ち歩く荷物が増えてしまうが、Type-Cなら他の家電やガジェットにも使い回せるのが助かる。

総括:骨伝導のエントリーモデルとして最高峰

骨伝導ワイヤレスヘッドホンを検討しているのなら、OPENMOVEはあなたを後悔させない。1万円でお釣りがくる価格だが、得られる満足感はきっと価格以上になると信じている。

  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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