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【Figma】有料プランの料金設定と仕様!プロジェクト管理と無料プランの活用がポイント

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Figmaを利用する理由のひとつには、「複数のメンバーによる管理運用がしやすい」という事実があります。
リアルタイムでの共同編集やコメント機能、コンポーネントの共有など、関係者が増えても制作物のクオリティが維持できる工夫がほどこされています。

しかしひとつ、無視できない課題もあります。それが利用料金です。

Figmaの料金体系は以下の通り。最初の有料プランである「プロフェッショナルモデル」では、「編集者あたり12ドル」と記載されています。

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これはその名の通り「編集者の数が増えれば、その分だけ利用料金が増えていく」という意味です。したがって、チームの共同編集メンバーをやみくもに増やすことはできないのです。

無料プランの制約

Figmaでは「チーム」という単位を作成し、そこにメンバーを招待。チームに参加したメンバーは、その中で作られた「プロジェクト」を共同で管理・運用することができます。

無料のスタータープランでも、チームやプロジェクトの作成も可能ですし、メンバーを招待することもできます。

しかしいくつかの制約があるため、中〜大規模なプロジェクトを進行するにあたっては機能不足を感じる点も多く出てきます。

たとえば「ファイルが3つしか作れない」「ページが3つしか作れない」「バージョン履歴が30日間」といった制約は、ぼくが不便に感じるポイントです。

これらの制約に一切気を取られることなく、自由に、柔軟に、プロジェクトを管理したいのであれば、サブスクである「プロフェッショナルプラン」にアップグレードするしかありません。

有料プランの料金設定と仕様

Figmaでは、チームごとにプランを契約します。画面左下で「チーム」を作成でき、それぞれに対してプランを選択します。

つまり「自分が有料プランに契約すればOK」というものではないんです。一般的なサブスクだと「自分が有料プランと契約するか、しないか」という選択になりますが、Figmaについては「あなた」の契約状況は関係ありません。

あくまで「チーム」に対してプランを設定します。

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では「チーム」にかかるプラン料金などうやって決まるか。それは、そのチームに所属している「編集者メンバーの数」で決定します。

ややこしいのですが「チームに所属しているメンバーの数」ではありません。あくまで「編集権限を持っているメンバーの数」で決定します。

たとえば「サイトリニューアル」というチームがあって、そこに参加している自社のメンバー3人と、クライアントの関係者4人を、すべて編集権限メンバーとして招待したとします。

するとそれだけで「12ドル × 7人 = 84ドル(12,000円強)」の費用が、毎月かかってしまいます。年間にしたら15万円ぐらい。無視できないほどの経費になってしまいます。

なので、チームプランの運用方法や管理については、きちんとレギュレーションを持って対応しなければなりません。

たとえばぼくの会社のとあるチームでは、プロジェクトが終わるたびにメンバーの見直しを行い、必要に応じて「メンバーの無料プランへのダウングレード」を実施しています。

やみくもに有料プランにしてはいけません。Figmaの使い道や、各メンバーでの役割をきちんと明確にして、だれを編集者とするべきかをきちんと決めねばなりません。

編集権限を持っていない「閲覧のみ」権限を持っているユーザーでも、さまざまな機能が使えます。実際にできることは以下のとおりです。

閲覧権限でできること
  • 読み取り専用アクセスでデザインファイルとページを参照する
  • デザインファイルからのレイヤーの選択、プロパティのインスペクトとコピー、アセットのエクスポート
  • FigJamボードに参加し、絵文字で自分を表現する
  • カーソルチャットを使用し、コラボレーターと会話する
  • コメントを追加し、返信する
  • コラボレーターをフォローする
  • 音声通話に参加する
  • プレゼンテーションビューでプロトタイプを表示および操作する
  • スライドとプレゼンテーションを提示する

これをみてわかるとおり、閲覧者でも様々な機能を利用することができます。

「ファイルの閲覧」はもちろん、「コメント機能」「カーソルチャット」「音声通話への参加」「レイヤーの選択」「プロパティのインスペクトとコピー」といった機能は、閲覧権限のみで可能。

「ファイルへの直接的な干渉」はできませんが、そのファイルへの間接的な影響をおよぼすことは十分にできるのです。

無料プランでの運用でも十分に強力なFigma

また、「プロジェクトの数」や「ページの数」などの制約に目をつぶれるのであれば、無理して有料プランにアップグレードする必要もありません。「無料プランのまま運用する」という選択肢も、十分に考えられます。

無料プランのままであれば、編集メンバーの数は無制限。チームに招待したメンバーすべてを「編集者」としても、変わらず無料で使いつづけられます。

たとえばサイトリニューアルでFigmaを利用する場合。

制作するディレクトリ毎に「ページ」を作るのが便利かもしれません。しかしひとつのファイルの中にすべてのページを集約できるのであれば、無料プランでも十分です。

XDでデザインをするときは、むしろそういう作り方をしていました。こんな感じで、各ページのワイヤーフレームやデザインをまとめて作っていましたよ。

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管理や運用の方法をきちんと精査し、ルールをきちんと整備できるのであれば、無料版でも十分にFigmaの本領を発揮できます。

「高いけど、有料プランにしなくちゃいけないかな……」と考えていた方は、ぜひ一度、使い方の見直しをしてみてください。

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  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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