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チャット向け文章術!ニュアンスやテンションを伝えるために実践している工夫

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メールでのコミュニケーションが減り、SlackやLINEなどのチャットによる会話が増えてきました。

メールではビジネス的な文章でのやり取りが主体となっていましたが、チャットもうすこし砕けた表現が許されるような気がしています。すくなくともぼくはそう感じており、親しき仲にも礼儀はありつつ、より微妙な "ニュアンス" を伝えやすくなりました。

特に対面での会話が減ってしまったいま、文章のあり方が変わってきています。

目的は「伝えること」ですが、ただ文脈を文意、言葉の意味を伝えるだけでは足りません。ニュアンスや温度感、テンション、空気。そういった絶妙な「間」を相手に届ける必要があります。

言葉で伝えるのは難しいかもしれません。けれど、諦める理由にもなりません。努力をしなければ!

今日はぼくが、日頃から気にかけているSlackでの文章についてお話しします。
おもには、会社のメンバーなどの気の知れた間柄でのやり取りになりますが、クライアントに対しても時と場合によっては活かしているテクニックです。

文章のお作法にとらわれない

ぼくは、チャットなどでつかう文章には、日本語的な正しさをもとめません。

「文の最後は。でおわるべき」
「○、△、□などはつかわない」
「ビックリマーク(!)や点々(…)といった記号はつかわない」

などなど。
原稿用紙と対峙したときのルールは、やぶれば国語の採点でバツをもらってしまうかもしれません。

しかしいまの目的は「意図を伝えること」です。伝えるためであるなら、たとえ「日本語の正しい文章形態」とは違っていたとしても、積極的につかうべきです。

話し言葉に近づけて「温度」を伝える

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メッセージでのやり取りでは、自分の "温度感" をつたえるのがむずかしいですよね。特にメールが主流のときは、なんだかかしこまった文章こそが正しい!とすら考えていたので、やわらかいニュアンスを伝えるのがとてもたいへんでした。

しかしその点も、チャットなら工夫しやすい。

「しかし」「したがって」といった堅苦しい表現をきらって、「でもね」「だから」といった砕けた表現を選ぶこともあります。後輩や気の知れた友人であれば、「だって」「そんで」のような、話しことばでしかつかわないようなワードも活用します。

「。」で締めると冷たくなりがちなので、「!」や「?」をつけます。文章の最後を「…」で締めてちょっと気が引けてる感じにする、なんてこともします。

アイデアの限りを尽くして、いまの自分の気持ちをいちばんに表現できる方法を、つねに意識して言葉をつくるように心がけています。

見出しや箇条書きを駆使する

先ほども言いましたが、「文章」という型にこだわっていては、相手に伝えることは難しいかもしれません。ときには型から外して、「目で見てわかる文章」を目指すことも大切です。

たとえば見出しをつける。これも大切。

ぼくはよく、見出しのあたまに「##」を付けて、見出しのレベルを目でみて判断できるようにしています。「マークダウン」という記法ですが、チャットやメールなどでもよくつかいます。

また、箇条書きもよくつかいます。文章にしたほうが丁寧かもしれませんが、回りくどくてわかりにくくては意味がありません。箇条書きで端的に伝えたほうが、相手にとってもうれしいはずです。

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補足的な画像は積極的に利用する

どれだけ工夫しても、文章だけでは限界があります。それならいっそ、画像にコメントを入れて、それを見てもらったほうが早いかもしれません。

ぼくが愛用しているのが「monosnap」というMacのアプリ。画面キャプチャや画像にたいして、矢印やコメントなどの簡単な書き込みがスピーディーにできるもの。

しかもうれしいことに、ファイルをそのままWeb上にアップロードが可能。共有用のURLが発行されるので、あとはそれを相手にわたせばOK。画像ファイルを相手に送る必要がなく、URLだけで共有できるので、チャットやメッセージで送りやすいのが特長です。

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ちいさなリアクションをいっぱいする

チャットやメッセージがツラいのは、相手のリアクションが見えないからです。面と向かってであれば、相手の表情もみえますし、「うんうん」と相づちを打ってくれていることで安心できます。

しかしチャットやメッセージは、画面の向こう側がみえません。自分の発言にたいして、みんながどういう風に思っているのか、どう感じたのかが見えなくて、とても不安になります。

Slackの雑談チャンネルで、みんなが面白がると思ってシェアした記事が、誰にも反応されることなく、そのまま新しい投稿に埋もれていったときの悲しさ……。あんなみじめな思いをするのは、ぼくだけで十分です。

なのでぼくは、なるべく自分の気持ちを言葉で表現するように心がけています。

大事なのは小さなリアクション。「たしかに!」「なるほど」「わかる」「マジすか…」「いいね」といった、普段なら口からポロりとこぼれ落ちるようなものも、あえて文章にしてしまいます。

あと、スタンプはよく使うようにしています。ぼくが率先してスタンプをすることで、あとからコメントを読んだ他の人も、乗っかってスタンプを押しやすくなります。そういう「空気」を作ることが大切なんです。

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シンプルに「読んだよ!面白かったよ!」という意思表示にもなりますしね。なのでぼくの会社のSlackは、くだらないスタンプがいっぱいあって楽しいですよ。

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  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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