集中力を高めたい。もっと単純な言い方をすれば、今やっている作業に没頭したい。そんなとき、あなたならどんな環境を好みますか?
静かな図書館、公園、少し賑やかなカフェ——。私が好きなのは、カフェのような雑踏の中です。
実は人は、全くの無音や静かな場所だと集中しづらく、「環境音」の中にいたほうが集中できるんだそうですよ。
今日はそんな「集中できる環境音」と、環境音を作るのにオススメのアプリをご紹介します。
"集中する" ってどういう状態?
「集中している状態」とは、脳の機能が限定的に使われている状態を指します。つまり「それしか見えていない」って状態ですね。
当たり前の話ですが、これが大切。逆に集中が途切れてしまうのは、脳がそれ以外のことに意識を持っていかれるときなのです。
意識を持っていかれやすいもの
自分の意識が急激に引っ張られるもの。それは「自分に関わる情報」です。
例えば教室や職場など、多くの人がいろんな会話を交わしている環境。それらの会話の一つひとつは聞き取れなくても、その中でふと自分の名前が発せられると、その音を聞き分けることができてしまうそうです。
それほどに、人は「自分に関する情報」に過敏なのです。
なので脳が反応しやすい状況、「もしかすると自分に関係するかもしれない」と認識してしまいやすい状況というのは、集中力を維持するのも難しいのです。
図書館などの極端に静かな場所が向かない理由
図書館などの静かな空間が集中するのに向かないのも、これが原因。
「極端に静かだけど無音ではない空間」というのは、小さな音でも「自分に関わる音なのかも」と判断し、音を過剰に拾ってしまう状態なのです。
ちなみに「全くの無音状態ではどうか?」と思うかもしれません。でも人間って、全くの無音状態だと精神を正常に保つことも難しくなっちゃうんですって。
集中できるのは「環境音」の中
上述した通り、集中できる状態というのは、脳が他のことに意識を持っていかれていない状態です。
つまり「脳が反応しない音環境」が大切。たとえば「レールの上を走る電車の、一定した変化のないリズム」などは、脳が反応しません。脳が何かの情報を処理しようとはしないのです。
無音ではない、すこし賑やかなぐらいの環境。その音自体になんの意味もなく、情報の処理が不要な音。そういう条件を満たしてくれるのが「環境音」です。
「環境音」の例としては、例えば雨音とか、工場の製造ラインの音とか。カフェの雑踏、流れる川の音、焚き火の音、木々を吹き抜ける風の音などなど。
「環境音」で検索すると様々なウェブサービスが見つかります。無料で聴けるものが多く、様々なバリエーションが楽しめます。
環境音を聴くのにオススメのアプリ
私が愛用しているのは「Noizio」というアプリ。Mac版とiPhone版があります。パソコンでの作業にはMac版を使い、ノートとペンを使うような作業にはiPhone版を使っています。