パソコンのシンプルなテキスト文章。文字が羅列されてしまうので、なかなかに読みにくいですよね。文章構造もわかりづらくなってしまいがちです。
そんなテキスト文章を読みやすくするために、何かしら試行錯誤はしていると思います。
主には記号を活用する方法でしょう。「・」や「■」などを活用して、目止まりを作るのが一般的だと思います。
さて私はどうしているか。私はマークダウンという記述法を利用することが多いです。
例えば、こんな感じで記述しています
後で自分なりのルールは後述します。まずはサンプルの文章をお見せしますね。
以下は私がネット上で見つけたダミーの議事録です。なかなかに読みにくいですよね。記号を活用してはいますが、パッと見の印象は「ごちゃごちゃしてるなぁ」です。
■会議名 :9月公開映画『ABC』の宣伝プロモーション計画【第1回】
■日時 :5月14日(月)15:00~15:30
■場所 :F社様第一会議室
■出席者 :F社様 鈴木部長、守屋次長、佐々木主任
E社 時田、河野、木本、飯田(議事録作成)
■目的 :『ABC』のパブリシティ戦略策定
■決定事項:
・テレビ、新聞、雑誌、Webの中で映画のコンセプトに合致した媒体にのみ、映画紹介を目的とした主演女優Gのインタビューを取り上げてもらえるようE社がプロモーションをかける。
・ただし、民放のバラエティ番組、男性向け雑誌は除外する。女性誌の場合はクオリティと読者層で、Web媒体についてもクオリティやPV数で判断する。
・人物にフォーカスした民放のドキュメンタリー番組『H』にGの出演を交渉する。
■会議の概要:
【Gの稼働状況について】
・久しぶりの主演映画ということで、Gの事務所も力が入っている。公開時の全国キャンペーンにも協力してくれるとの約束を取り付けた。(鈴木部長)
・ただしGのイメージ戦略で、出演する媒体のクオリティは厳しくチェックするとのこと。どの媒体に出演するかは担当マネージャーではなく、事務所の高木社長が直接確認するようだ。(守屋次長)
【パブリシティの開始時期と方法】
・E社は5月20日までに媒体候補を選出し、F社様に提出。Gの事務所チェックを経た後、6月1日から各媒体へのプロモーションを開始する。6月中は週次でF社様に進捗を報告する。番組『H』のプロデューサーとは懇意にしており、今回も内々で打診済み。(時田)
・Gのインタビューだけでなく、原作者Jとの対談企画も積極的に展開したい。Jの許可は取れていないが、当代きっての人気作家なので実現すればPR効果は高い。Jへの稼働オファーも6月1日から行う。(河野)
■補足
・宣伝プロデューサーは時田が担当。F社様とE社のやりとりは、守屋次長と時田が行う。
私が使っているテキストエディタで見ると、こんな感じになります。
この文章を私がアレンジ。マークダウン記法を使って文章構造をまとめると、こんな感じになります。
スペースを多用しているのでスッキリ感もあると思います。それ以外にも、見出しを使い段落を分かりやすくしつつ、箇条書きを使って文章の固まり自体もわかりやすくしています。
では、私が使っているテクニックをご紹介します。
私が愛用しているマークダウン記法
マークダウン記法をすべて覚えると、結構な学習コストになってしまいます。なのですべて覚えるのではなく、必須なテクニックだけ覚えてことをオススメします。
見出しはレベルに応じて「#」をつける
まず見出し。見出しを付けるときは、テキストの頭に「#」をつけます。数が少ないだけ文章レベルが強い。
# 大見出し
## 中見出し
### 小見出し
という感じ。
私は基本的に「##」から使いはじめて、多くても「####」ぐらいまでにしています。それ以上は逆に文章構造が複雑になって、わかりにくくなりますので。
箇条書きは「-」で
箇条書きは多用します。一般的に「・」を使うかもしれませんが、私は「-(半角ハイフン)」を使っています。
ハイフンの後ろには半角スペースを入れましょう。
行頭のスペースは「tabキー」で開く
文章の頭にスペースを入れたいときってありますよね。いわゆる「インデント(字下げ)」というやつです。
こういう場合、全角スペースを入れてしまうと、改行した後に頭が揃わないので、とても気持ちが悪いです。
それを解消するのが「tabキー」。テキストエディタやワードなどでは、tabキーを押すことでインデント(字下げ)ができます。
インデントした文章は、文章の頭の位置自体が変更になるので、改行されても文章の始まりが揃って気持ちいいです。
段落の区切りは「***」で
「##」で作った見出しは、大きな文章構造の変更になりますので、パッと見でわかる区切り線が必要です。
それが明確な「線」でなくても、大きな段落の固まりが視認できれば良い。なので私は「***」を記入するようにしています。
大胆に空の改行を入れる
最後に「空の改行を多用することを恐れない心」が大切です。
小学生の作文以来、空白を恐れ、それを埋めることに躍起になってきましたが、それは逆に読み手に優しくない文章となります。
大きく余白を取り、意味の固まりがどこからどこまでなのか。目で見て瞬時に判断させるには、余白の取り方が大切です。
空の改行を入れることを恐れてはいけません。意味の違う文章は、それと分かるように余白を付ける癖をつけましょう。
マークダウン対応のテキストエディタで見ると、こうなる
さて、マークダウン記法に対応したテキストエディタで、私が作成した文章を見てみると、こんな感じになります。
▼使用したMacのテキストエディタ「MacDown」
私の記述はルールに沿って書いているので、文字装飾として認識され、綺麗な見た目に整形されるんです。こういうテキストエディタを使うと、より分かりやすい文章が作れます。
オススメのテキストエディタ
最後に、私がオススメするテキストエディタをご紹介します。
パソコンに入っているデフォルトのメモ帳を使っている人も多いかもしれません。しかし、そんな人こそテキストエディタを使ってもらいたいと思います。
テキストエディタは「文字を書く」ということを目的としたアプリ。餅は餅屋じゃないですけど、文字を書くならそれ相応の道具が必要だと、常々私は考えています。
以下のアプリはシンプルで取っ付きやすく、それでいて基本から応用までこなせてしまう優等生です。
これをベースとして、自分なりのルールを決めておくと、議事録やメモを書くスピードが速くなります。
「どうやったら見やすくなるかなぁ」なんていちいち考えていたら時間の無駄です。自分ルールを確立し、あとはそのルールに沿って書くようにしましょう。