それはほとんど衝動でした。
私が Pebble Time というスマートウォッチの存在を知ってから、そればかりが頭をぐるぐる回るようになってしまったのです。これはもう買わなくては収拾がつかないんだと判断し、購入してから早1週間が経とうとしています。
Pebble Time はお世辞にもカッコよくはない。一世代前のオモチャと言われても納得できてしまうフォルムだし、表示される画面はドット絵ばかり(——まぁ、私が逆にこのドット絵が大好きなのですが——)。
そんなちょっと時代錯誤感を感じられる Pebble Time ですが、使ってみて納得。全世界で人気が出た理由がわかりました。
これは、一度つけたら、もう無くてはならないほど便利で楽しいデバイスです。買っても絶対後悔しないと言い切れるほどの一品なので、今日の話で少しでもその魅力が伝わればと思います。
1. 時計としての機能!しかも気分でフェイスを変えられる
Pebble Time は常に時刻を表示してくれています。他のスマートウォッチが、時刻を確認するのにワンアクション(ボタンを押したり、腕を回したり)する必要があるのに対して、Pebble Time は常に画面を表示してくれています。
スマート "ウォッチ" ですからね。ちゃんと時計としての機能を果たしてくれるのです。
加えて Pebble Time はウォッチフェイス(文字盤)のデザインを好きなように変更できるところも、非常に楽しい。
Pebble 専用のアプリストアがあり、そこではウォッチフェイスが山ほど提供されています。自分のお気に入りのフェイスを探すだけでも、結構な時間が経ってしまうこともしばしば。
2. 一周回ってこのデザインが最高!
一見ダサいように見えて、よくよく観察してみると——さらにダサいところばかりが見えてきます。この時代に物理ボタンが4つも付いてるし、バンドはプラスチック製。とても30歳の男が付ける時計ではないかもしれません。
しかしね。使い続けていたら、なんだかこれが正解なような気がしてきました。
物理ボタンは確かに両手が塞がってしまいます。しかし誤作動がなく、必ず自分の意図した行動を起こせるので使いやすくもあります。
ボタンというのは、それだけでできる行動が限られてしまうわけですが、その単純な動作で機能するように工夫されている Pebble Time ですから、操作性に不便を感じることはありません。
デザインも、確かにダサいんですが、この無骨でシンプルな感じに、今は逆に愛着を感じてしまっています。
3. 専用アプリストアがあって拡張性抜群
さて、次は機能面について。Pebble では専用のアプリストアがありまして、iPhone のようにアプリをどんどんインストールすることで機能を拡充していきます。
睡眠管理アプリや地図表示アプリ、Foursquareへのチェックインが手元でできちゃうアプリや、はたまたゲームまで。様々なアプリが並びます。
日本語表記がなく全て英語なので、解読がちょっと難ありなのですけどね。英語が多少なりともわかれば、なんとかなるでしょう。私はなんとかなっています。
4. Foursquare(Swarm)のチェックインが超快感
個人的にはFoursquareのチェックインが手元でできるようになって、爽快感を感じています。
今までいちいちiPhoneを出さなくてはならなかった動作が、手元でポチポチっとするだけでできてしまう。これは快感です。
Foursquareは自分のいた場所を記録し続けてくれるSNS。ライフログツールとしても有用なウェブサービスなので、ぜひ積極的に活動したかった。
ただ、チェックインをたびたび忘れることがあり、すこし気持ちが萎えていたところだったんです。
そんなときに Pebble TIme を手に入れて、チェックインの手間がなくなり、改めて Foursquare での活動を活発化できました。これは個人的にかなり嬉しい誤算。
5. 天気予報が地味に便利
Pebble Time には天気アプリが入っているんですが、これが地味に便利。今日の温度や予想天気が手元でわかるって、別になくても困らないんですが、あると嬉しい機能なんです。
ストアで展開されているウォッチフェイスの中には、週間天気などを表示してくれるものもあって。iPhoneを見なくても明日の天気がわかるようになりました。
6. 今日のスケジュールも手元で確認
iPhoneのカレンダーと同期を取っていて、手元からスケジュールの確認ができます。
今日の予定だけでなく明日以降の予定もOK。ボタンをポチポチ押すだけで、今日の流れが確認できるのは非常に便利です。
「あっ!今日ミーティングが入ってたんだ!」というようなスケジュールの確認漏れがなくなりますよ。
7. iPhoneに届いたあらゆる通知が手元でチェックできる
iPhoneとBluetoothで繋ぐことで機能する Pebble Time。iPhoneに届くあらゆる通知は、そのまま Pebble Time の方にも通知が流れます。
しかも「来ましたよー」という通知だけでなく、内容のプレビューまで可能。LINEやGmailなどの通知も冒頭のメッセージを確認できます。
iPhoneで設定していたリマインダーも、定刻になれば手元がブルっと震えて、アラートを出してくれます。iPhoneに来た電話も、手元が震えてコールを知らせてくれます。
ポケットに入れているとどうしても気づきにくいiPhoneの通知ですが、手元で震えてくれれば確実に気づきます。電話の取り逃しも結構なくなりましたね。
8. 健康管理もコレ一本!睡眠時間から消費カロリーまで
iPhoneのヘルス機能と同期して、自分の健康管理までしてくれちゃう Pebble Time。
自分の歩数カウントから消費カロリーを計算。それを日毎に記録していて、自分の活動ログを自動で取り続けてくれます。自動で履歴が残っていくってのが、手間が掛からなくて嬉しいですね。
また、睡眠管理もしてくれます。私はただ、手首に巻いたまま眠るだけ。ボタン操作は一切不要で、私が寝たと判断したら、睡眠のログを取ってくれます。
深い眠りと浅い眠りの判別も可能で、それぞれ何分だったのかを自動で記録し続けます。
しかもスマートアラーム機能もあって、予定した起床時刻よりも少し早くても、眠りが浅いタイミングを見計らってアラームを鳴らして起こしてくれます。深い眠りにときに叩き起こされるよりも、自然と目が覚めるので、気持ちの良い目覚めになりますよ。
アラームも音が鳴るわけではなく、手首が震えるだけ。同居している家族に迷惑をかけることなく、自分だけがスッと起きられます。妻と娘と同室で寝ている私にとって、これは本当に助かっています。
9. これだけ使えて、この価格?!
ここまで色々書いてきましたが、なにより魅力的なのは価格でしょうか。
これだけの機能を揃えていて、現在日本円で11,000円〜13,000円程度。体感相場で25,000円〜35,000円ほどと高額なスマートウォッチ市場の中では、かなり安価な部類に入ります。
確かにチャチでチープな部分がありますので、そこに抵抗を感じる人も少なくないでしょう。
でもそれも、買ってしまえば一つの愛嬌。まぁまぁと笑って許せる程度ですし、逆に人の目を惹き、話題になったりします。それはそれで有りかななんて思いますよ。
初めてのスマートウォッチを検討されるなら、コスパの高い Pebble Time はかなりオススメです。
2016/12/06 追記
どうやら Pebble Time 、買収話が持ち上がっているようです。活動量計で有名な Fitbit らしいので、今後いい方向にスケールアップしてくれたらいいなぁと思うのですが。とにかく、Pebble ブランドはなくなる可能性もありますので、その点はご了承の上、ご検討ください!