Evernoteを愛用して5年ぐらいになるかと思います。
同じウェブサービスを5年以上使い続けられると言うだけでも非常に珍しい。それに加えて、未だに色褪せず、他のウェブサービスに目移り一つ起こさず使い続けていられるというのは、極々稀なことでしょう。
自分の身の回りを見渡しても、5年以上前から使い続けているものなんてほとんどありません。万年筆だって、3年そこそこなもんです。
では何故、Evernoteは長く使えるのでしょう。
それは、Evernoteが "良い道具" だからに他なりません。
良い道具ってなんだ?
そもそも "良い道具" ってなんでしょうね。
誰もが使いやすい。デザインが革新的。持つことでステータスになる。生活に劇的な変化を与える――。
どれも良さそうですが、どれも核心を付いているようには思えませんね。
人それぞれ想いはあるでしょうが、一つ私が納得した答えがあります。それが、『楽』かどうかです。
良い道具がどうかの条件は『楽』であるかどうか
この言葉は、書籍「iPadバカ」等で有名な、商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家である美崎栄一郎さんが仰った言葉。私自身が直接お伺いしたわけではなく、以下の記事を読んで知りました。
新しくリリースされた家庭用小型裁断機に関するイベントの一幕らしく、その中の講演で「良い道具とはなんぞや?」という話題になったそう。
『楽』かどうか……。確かに、私が好んで使っている道具の多くは、「楽に使える」か「使うことで楽になる」物であることに気付かされる。色んな付加価値を提供してくれる物達ではあるけれど、いずれにしても『楽』というキーワードへ着地するような気がします。
では、今回の主役であるEvernoteはどうでしょう。
うん。やはり『楽』というキーワードに着地しそうです。
Evernoteが楽な理由
Evernoteは他のウェブサービスに比べて圧倒的に楽です。色んな角度から見てみても、事『記録保管庫』という役割に対して抜け目がない。
『記録保管庫』として使われるには、大きく2つのフェーズがあります。「メモするフェーズ」と「探すフェーズ」です。
そしてEvernoteは、どちらのフェーズにおいても他のどんなサービスに比べて『楽』なんです。
メモするのが『楽』
「メモするフェーズ」が『楽』なのは、どんな場面においても言えると思います。
まず、メモアプリの充実さ。あらゆる電子デバイス(iPhone・iPad・Macなど)において、Evernoteにメモするためのアプリが揃っています。
アプリの特徴も様々です。テンプレートでメモするタイプ、自動的にログを取るタイプ、速さに特化したタイプなど、多種多様です。
次に、メモの方法の充実さ。簡単なテキストデータだけではない。音声や写真、ウェブページやテキストの暗号化などなど。あと残っているのは臭いと感触だけでしょうか。
最後に、アナログデバイスとの連携です。「ScanSnap」に代表するスキャナーがあり、付箋紙との連携は「PostIt」で実現。「CamiApp」は紙のノートとEvernoteを繋げました。
自分が残したい形で記録ができる。これほど多種多様な手段が提供されているこの状況は、メモを取ることを『楽』にしてくれました。
探すのが『楽』
「探すフェーズ」に関しても『楽』を極めています。
私もブログの中で「整理術」や「検索術」について多く言及しています。タグやノートブックの管理はこうしたら良いとか、簡単に検索するためにこういう工夫をしましょうとか。
でもですね。これだけ色々言っていますけど、大体の場合はキーワードの検索でOKなんですよ。
画像内のテキストも読み込んでくれますので、名刺の管理なんかもお手の物。リストの表示も綺麗なので、キーワード検索で一覧から探すのもそんなに苦ではありません。
それに加えて絞り込みのテクニックなどを使えば、目的のノートなんてすぐに見つかります。
自分の事をこれだけ簡単に調べられるツールって、他を探してもなかなかありません。
Evernoteって、やっぱり良い道具なんだなぁと思います。毎日使っているツールだからあんまり気にしていませんが、これ以上に『楽』ができる道具って他にはありませんよ。
あとがき
万年筆の場合、いろいろ面倒事がついて回ります。取り扱いにも注意が必要だし、手入れやインクの交換なんて正直面倒臭いです。
でも、"書く" という行為に対しては『楽』なんですよね。書いた時の『楽』さは、他の筆記具にないものがあります。『楽』というより、『楽しい』の方が近いかなぁ。
そういう『楽しさ』が勝ると不思議なもので、面倒だと思っていたものが愛着に変わったりするんです。だから私は万年筆が好きだし、"良い道具" だと思っているんですよ。たぶんね。
それでは、今日はこの辺りで。