ふと、不安になったんです。2つほど。1つは、自分の言葉が読者にちゃんと届いているか。もう1つは、昔と変わらず同じ言葉を使えているか。
漠然とした不安ですが、これが解決しない限りは前に進めない。そんな気がしてならないのですよ。心にもやもやしたものを抱えたままだと、なかなか文章が進まないんです。
ブログをやったことのある人は、少なからず経験があるんじゃないかな。何と言うか、言葉にするのは非常に難しいんですけど、自分の言葉の正しさを測りたくなるんです。
不安の原因は目の前をチラつく数字
どうしてこんな不安が降り注いできたのか。この原因は単純で、少し数字が目の前をチラつき始めたからなんです。
ブログの成長や発展を測るには、いろんな数字があります。PV・アフィリエイト・Facebookページのいいね数・単体記事のPVやSNSシェア数・はてブ、etc。
こういう数字は、増えれば増えるほど目の前にチラついてきます。そして、あたかもそれがブログの価値を表しているようにも思え、飛び越えれば自分の価値を測られているような気にもなる。
「あぁ、あるある」なんて共感して頂ければいいのですが、私は卑しい人間ですから、人一倍こういうものを意識してしまうんです。
ぶれる自分
で、これを意識し始めると、増えては喜び、減っては落ち込む、なんとも滑稽な様を見ることができます。
数字が落ち込めば原因を探り、何か良い方法はないかと考え始める。「関連記事の場所はココで良いのか」「アイコンが良くないのではないか」「デザインが古臭いのではないか」。
余計なものばかりに目を奪われて、あっちへふらふら、こっちへふらふら。これを滑稽と言わずに、なんと言いますか。
もう、ぶれぶれ。「自分の信念や志は、心に根ざしているから変わらない」なんて思っていたって、実は簡単に揺らいでしまうんです。
そして次にブレ始めるのが、自分の言葉だったりするんです。
言葉に力が入り過ぎてしくじる
数字のブレが治まらないと、不安の矛先は言葉に向かいます。つまり、自分の言葉、ブログで言えば文章が、正しく相手に届いていないのだと、そう考えるんです。
すると、言葉に力が入る。
極端な例を言えば、アプリの紹介で「超オススメ!」とか「最高!」とか、どストレートに訴えかけるようになります。今までの言葉で届かなかったのだから、もっと直接的に突き刺そうと試みるんです。
もちろん、これを自然体で発せられる人もいます。ですが、私はタイプが違う。それなのに、何か肩の力を入れすぎて、言葉がチープに成り下がる。
話し言葉で良い。大声出さなくたって聞こえてる。
とまぁ、こんな事をあれよあれよと考えている中、私の大好きであり敬愛しているブロガーである@shintarowfreshさんの記事が目に止まりました。止まった後に、釘付けになって離れられなかった。
▶ブログ継続のコツはインプットでもアウトプットでもなくフィードバックやリアクションなのかもしれない|prasm
この記事に限った話ではなく、フレッシュさんの話す言葉はとても自然で、耳障りがいいんですよね。
堅苦しくない話しぶり。少し崩し気味な話し方の中に、親しみを感じられるも、馴れ馴れしさはない。文章術がどうとか日本語の語法がなんだとか、そんな物の問題じゃあない。
休み時間に隣のクラスからわざわざ駆け寄ってきては、いきなり隣の机に陣取って「昨日の番組みたかよ!あれチョー面白かったよな!」と話しかけてくる友人。そんな感覚です。
囁けば届く。耳は傾けられる。
そういう姿を見ていて気がついた、自分の過ち。私の場合、教室のドアを開けては大声を張り上げて「昨日のテレビ見たかよー!」と叫ぶようなものです。それも、教室にいる人全員に、これみよがしに聞かせるように。
これでは、みんなが耳を塞いでしまう。うるさくってかないません。
そんなことをしなくても、友人の隣の席に行って、二人で会話を楽しめばいい。そうすれば、その楽しそうな雰囲気に誘われて、多くの人が耳を傾ける。
ブログだってこんなものかなぁと、そう思うのです。声を張って大声出せば、みんな耳を塞ぐ。囁けば、よく聞こうと、みんな耳を傾ける。
片意地張らず、見栄を張らず。ブログも一つの会話の形なのですから。
あとがき
言葉って難しいですよね。特にブログは、相手が見えないコンバスエイション。相手の表情も見えなければ、自分の表情も態度も伝えられない。
そんな中で、記号だけを使って物事を伝えようとするのですから、いやはや難儀なものですよ。
でも、だからと言って何かを変える必要は無さそうです。いつも通り、自分の話し言葉で語りかければ、それが正解な気がします。
長く続けていれば、変化はあります。ただ、変えるべきものと変えてはならないものの2つがある。その変えてはならないものも、成長とともに見失うことが往々にしてあり得ます。
何かに迷ったり、不安になったり。自分の方向性を見失いそうになった人に向けて、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは、今日はこのあたりで。