なにか物事を習得するには、人に教えるのが一番だって、ぼくのじっちゃんが言ってました。
アウトプットは良いものです。それは疑いようのない事実だと思います。
ただ漫然とアウトプットしても、良い成果は得られません。自分のノートに走り書きしていても、血にも肉にもならないのです。
ただのアウトプットを、良質なアウトプットに変換するのに必要な、5つの秘訣についてお話ししましょう。
1. 目的を持つ
なんのためにアウトプットをするのか。ここの目標設定がとても大切です。
たとえば、ぼくがブログをやるのは、世の中に有益な情報を届けたいから。自分の力で人の役に立てればいいと思っているし、人に「ありがとう」と言われるのが何よりもうれしいためです。
一方、ぼくは会社で社内メルマガを配信しているのですが、その目的は2つ。ひとつは「会社内の情報共有・横のつながりを強くしたい」で、もうひとつは「自分の知識・経験の定着」です。
目的が決まると、手段が決まります。メルマガか、WordPressブログか、はたまたSNSか。
どこで・どうやってアウトプットするか、それをどのように表現するか。それは、目的によって変わります。
目的が決まると、モチベーションが変わってきます。特に、内向きの「自分のため」の目的より、人のために実行できる目的のほうが、モチベーションを高く保てます。
2. 第三者の目につくところに公表する
アウトプットは、自分だけのものにとどめておくよりも、第三者の目に触れる場所で公表することをオススメします。
その理由のひとつは、わかった気になることを防ぐため。
たとえば、自分のノートに授業ノートをまとめていたとして、ノートの内容の間違いを指摘できる人が自分しかいないのは危険。訂正する機会を失い、誤った認識のまま進むことになります。
ブログやSNSなどは、指摘や批評されるのが怖いと思う気持ちもありますが、それ以上に、新しい知識を得る機会に恵まれます。
アウトプットする場所としてオススメなのが、その分野の狭いコミュニティー。ブログみたいな「世界中の人たち」を相手にするより、Facebookのコミュニティなどの「同じ属性の人たちが集まる場所」のほうが、より良質なフィードバックを得られます。
3. 自分の言葉で表現する
黒板に書かれた内容をノートに書き写しても、試験結果が良くならないのと同じです。人から聞いた言葉、読んだ本の内容などは、そのままコピーしても、まったく吸収されません。
そこには自分の「解釈・納得」がないからです。
字面を追っかけて、その内容を理解することはできます。しかしそれは「言葉として理解した」だけであって、自分の血にも肉にもならない「ただの情報」でしかありません。
自分の「知識」として習得しなければ、その先の「再現」も「応用」もできないのです。そのためにも、理解した内容を一度噛み砕いて、改めて自分の言葉に直す必要があります。
引用文ばかりのブログ記事にはなんの価値もありません。「分解」と「再構築」こそ、アウトプットには必要不可欠なのです。
4. 図で表現する
言葉だけではなく、図で表現することができれば、理解の助けになります。逆の言い方になりますが、図で表現することができるなら、それは「習得できた」と言っても良いでしょう。
物事は、そのものが孤立して存在はしません。「因果関係」「相関関係」「時系列」など、すべての物事には繋がりがあります。
その繋がりを理解して、そこに存在するネットワークを俯瞰して見られるようになったら、その知識はもう「あなたのもの」でしょう。
5. 毎日アウトプットする
アウトプットは「表現」です。一朝一夕で「良いアウトプット」を得ることはできませんので、訓練が必要です。
なのでコンスタントに回数をこなすことが大切。できれば毎日、何らかの形でアウトプットし続けることが大切です。
ただ、必ずしも、ひとつの方法を毎日行う必要はないかもしれません。
たとえば、ブログ記事の公開は2〜3日に1回にしつつ、そのかわり「TwitterやFacebookなどを用いた違う形でのアウトプット」を根気よく続ける。これも立派な「継続」です。
日記や反省ノートも同じです。芸人の山里さんは、自分の反省ノートを作っていることで有名ですが、これも毎日続けている習慣です。
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まとめ
アウトプットは、すれば良いというものではありません。何も考えずにアウトプットをしても、時間だけをただ浪費することになります。
「目的をもって」
「第三者に見てもらえる場所で」
「自分の言葉で」
「図を用いて」
「毎日なんらかの形で欠かさず」
自分のアウトプットに自信が持てなくなったら、この5つのうちの何が足りないのか、すこし振り返ってみると、自分の改善点が見えてくると思います。