他人からの信頼を維持するのに、大きな力は必要ない。
信頼と失望の関係は、力ではなく、角度の問題だからです。
人は誰かから信頼を得て、それを失うことを恐れる。そういうものです。しかしながら、実は、その信頼は思っている以上に失いにくいものです。
既にあなたは、誰かからの信頼を得ているとします。その信頼を維持するために、大きな努力は必要ありません。
信頼を維持するために必要なもの。それは、最低限のクオリティ・責任・義務を果たすこと。それだけです。
一度得ている信頼を維持するために、特別な行動や報酬を相手に与える必要は、実は特にありません。
例えば「仕事帰りに牛乳を買ってきて欲しい」と依頼をもらったとします。この信頼を維持するために、大きなサプライズは不必要です。例えば、北海道に行って小岩井の牛乳を買う必要はありません。
最寄りのコンビニで牛乳を買って帰る。その最低限のクオリティと責任を果たせば、相手からの信頼を失うことはありません。
存外、失望というのは起こりにくいものです。
人からの信頼を失うのには、何かしらのキッカケが必要です。
ほんの小さなキッカケでも、人の失望を買うことはできます。冒頭に話した通り、力の大きさが問題なのではなく、角度の問題なので、小さなキッカケでも裏切りは発生します。
あなたが、最低限のクオリティと責任・義務を果たさなければ、今まで向かっていた信頼のベクトルは、角度を変え、失望の方向へと向かいます。これが、裏切りになる。
力の大きさは関係ありません。他人からの信頼を得続けるのに、大きな成果は不必要。相手からの期待値をいつも大きく上回る必要はなく、その期待値を達成するだけでも、あなたの信頼は積み重なります。
全ての事柄に対して、ベストを尽くす必要があるか。できればそうあるべきでしょうが、私には到底、気力と体力が足りません。
そんな時に考えるのが、「相手が望んでいる私への期待値がどれぐらいで、私が達成するべきクオリティと責務はどれぐらいだろうか」という事。
すべての行動に対してベストを尽くすのではなく、自分の責務に対してベストを尽くしていく。私は、そうありたいと思っています。