自分という存在を証明する手段は何か。「自分は何者か?」という問いに対する答えは、どこに求めたら良いでしょうか。
非常に哲学的な問いではありますが、私には明確な答えがあります。
それは、自分が関わってきた人達です。
もちろん、自分を見つめるために、自分との対話は非常に大切です。自分が何を考え、何を大切にし、どうなりたいか。その答えを知っているのは間違いなく自分自身であり、他の誰も知るところではありません。
ですか、自分自身を形作るものの源泉を辿ると、それは、自分ではありません。
他人が自分を変える。自分を変えたければ関わる人を変える。
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人は、生まれ落ちたその瞬間から、人の手を借ります。そして、環境を手にいれます。
生まれたその瞬間が白色のキャンバスとするなら、次の瞬間からキャンバスには色が塗られ始めます。キャンバスは、自分で色を重ねることができません。自分以外の人々が、あなたのキャンバスに色を塗るのです。
ですから、自分の起源を知りたいと思うなら、自分の周りに目を向ける。自分を変えたいと思うなら、環境や関わる人々を変えてみる。
自分の考え方や価値観は、自分自身だけで0から構築はできません。だから、人は人と出会う。人と接する。人と話す。対話をし、共鳴する。人生を共にする。
そう、思っています。
□昔話を少し…
私は以前、自分を変えたいと躍起になっていました。転勤を契機に、生まれ育った東京を離れ、独り大阪での生活を余儀なくされていました。
「独り」「自由」というのは、聞こえはいいのです。しかし同時に、自分への甘えや怠惰を引き起こす原因になってしまう。
そんな生活から抜け出したい。それは常々思っていたのです。しかし、気持ちばかりが焦るだけで、家に篭っていても何も変化は訪れませんでした。カラカラと、虚しく空回りの音が響く日々でした。
一人でいても仕方がない。環境を変えなければ。付き合う人間を変えなければ。やがて、そんな単純な事に気がつきます。
それからは、仕事のアフター5や休日を利用し、新しい環境にドンドンと突っ込んでいきました。もちろん初めての大阪に友人などはいなかったので、イベントやセミナーには一人で向かうことになります。
最初は心細いものがありました。ですが、それも慣れの問題。変化を恐れて、安定を好む私でしたが、徐々に変化を楽しめるようになったのを覚えています。
そして、それが功を奏したのか、今では多くの機会を手に入れることができました。セミナーのプレゼンター・テレビの取材依頼・本の執筆依頼などなど、1年前では考えられない生活を過ごすことができています。
変化を体験したのは私だけではない
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つい先日、「ブロネク」というオンライン番組への出演機会を頂きました。これも変化の賜物です。
また、ここでのテーマが「ブロガー同士が出会ったー!」。人と出会ったことがキッカケとなり、変化を体現・体感した人たちの話です。
Google+ハングアウトを利用して、遠距離にいる仲間・友人・ブロガーと会話を楽しもうという、かなりラフは番組です。
「ラフ」と言うのは非常に良いことです。Google+は誰でも使えますし、誰もが遠方の友人と出会うことができます。ネットを介せば、距離の問題などはすぐに解決できる、そんな時代になりました。
リアルで出会える場を提供したい
人と出会う事は、そんなに難しいことではありません。いつも買い物するお店の店員さんとだって仲良くなれますし、新幹線で隣の席になった人とだって関係を築くことはできます。
また、セミナーやイベントも私は好きです。セミナーやイベントを敬遠する方もいらっしゃるかもしれませんが、同じ目的や趣味を持つ人が集まる場所なので、関係を築くことが非常に容易いからです。
私自身、そんな場所を提供したいからこそ、「つながるカンファレンス」というイベントを主催しています。
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via: 2月17日 第四回つながるカンファレンス(東京都)
次回の講演では私が口弁を垂れますが、このイベントの目的は「人と人とが出会える場所を提供する」こと。「新しいキッカケを掴む機会を手にして欲しい」という想いから生まれたものです。
自分だけではどうにもならなかった
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今でこそ多くのものを手に入れられた私ですが、自分一人の力ではどうにもなりませんでした。
人に助けを頂くこともあれば、人に機会を頂くこともありました。背中を押してもらえたこともありましたし、時には叱咤激励もしてくれます。
私一人では、何もできません。きっとあなたも、一人ではできない事が多いはず。
自分の幅を広げるために、より多くの人と出会い、人との関わりを紡いでいくのが重要。そう感じる、26回目のバレンタインです。
最後にもう一つ、重要なことを。
機会は、自分で掴みに行って欲しいと切に願います。「そんな機会があればいいなぁ」と待つだけでは、何も変わりません。今日と同じ明日が続くだけ。
自分からアクションを起こす。今日は、昨日と違うアクションをしてください。
それでは、今日はこのあたりで。