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ChatGPTとGoogle検索の違いとは?どんな使い方が最適なの?

ChatGPTも、Google検索も、どちらも自分ひとりでは答えが出せないようなときに、手助けしてもらうために活用します。ですがこのふたつでは、利用シーンや目的が大きく異なります。

「ChatGPTをうまく使いこなせてない…」とお悩みの方は、まずはGoogle検索との違いを意識してみると、使い方のアイデアが広がってくるのではないかと思います。

今日はChatGPTとGoogle検索の違いとは何か。そこにフォーカスをしながら、ChatGPTの活用方法についてご紹介していきます。

違い①:アイデアか、答えか

ChatGPTから返ってくる内容は、一問一答のような関係では成り立ちません。同じ質問をしたとしても、返ってくるコメントはその度に変わります。

ChatGPTも「考えて答えを出している」と思ったほうがわかりやすいですね。自分にとって都合の良い相談役で、悩みや困りごとを共有すれば一緒になって考えてくれる相棒のような存在です。

一方のGoogle検索では、私たちは答えを求めます。ユーザーが抱えている「Question」に対して、明確な「Answer」が返ってくることを期待します。

また、Google検索が行っているのは「どこかの誰かが用意した情報」と「ユーザーが持っている興味」を繋ぎ合わせるようなもの。検索した結果の先には、その情報を用意した誰かが必ず存在します。

友人に相談するように話しかけよう

この間はChatGPTを使って、Webサイトリニューアルで必要な「架空のユーザーの行動導線」を一緒に作りました。

クライアントの業界が特殊で、ペルソナとなるユーザーのイメージを私一人で形作ることが難しい。そこでChatGPTに質問を繰り返してユーザー像を作り上げ、その人のカスタマージャーニーマップを作ってもらいました。

Google検索で「カスタマージャーニーマップ 作り方」と検索しても、それは一般論による「カスタマージャーニーマップとは何か」という答えしか返ってきません。

しかしChatGPTとの会話を積み重ねれば、答えを教えてはくれませんが、私が答えを導くためのアイデアをくれます。

ChatGPTに “正しさ” を求めてはいけない

これは必ず覚えておかなければならないことですが、ChatGPTに正解を求めてはいけません。ChatGPTの答えが必ずしも正しいとは限らないためです。

またChatGPTが持っている情報は、「2022年1月まで」というように、特定の時期までに限られています。そのため情報が刷新されていたらChatGPTは認知できませんし、新しい技術やツールに関する答えも出せません。

したがって、もし何か答えを求めたい場合は必ず、自分自身で正しさを検証できる必要があります。その点は忘れないようにしましょう。

違い②:文脈や背景を理解するか、点で判断するか

ChatGPTとGoogle検索の大きな違いのひとつに「コンテキスト」があります。
「コンテキスト」とは文脈や背景の意味です。

ChatGPTとチャット形式で会話をつづけると、その対話の中の情報を理解・蓄積してくれます。

会話の中で自分の趣味嗜好に関する話を展開していたら、その先の会話でする「おすすめの映画ある?」という質問に対して、私の趣味嗜好に配慮した作品をピックアップしてくれます。

一方のGoogle検索は点でしか判断しません。検索フィールドに入力したテキストがすべてです。

「おすすめ 映画」と検索して返ってくる答えは、私にとってのおすすめではなく、誰かが作った「一般的に人気だと思われる映画ランキング」です。

たしかに「検索履歴」などの情報から、ユーザーにとって興味のありそうな情報の精度をあげるように努めています。しかしそれは「文脈や背景」ではなく、ユーザーの傾向を分析しているだけです。

「あの映画たのしかったよね」

これは情報の蓄積ではなく、人と人とがコミュニケーションを重ねることで生まれる「関係性」の賜物です。ChatGPTでは、同じような「関係性」を作り上げていくことができます。

したがって、ちょっと面倒くさいという側面がありますね。「関係性」を育てる手間が必要です。

単純に「●●について教えて」と話しかけても、あまり最適な答えは返ってきません。しかし、何度もコミュニケーションを積み重ねて「関係性」を作っていけば、唯一無二の、あなたに対してだけの回答をしてくれるようになります。

違い③:パーソナルな内容か、一般的な内容か

ChatGPTは上記の通り「コンテキスト」を理解します。したがって、私が置かれている状況や背景、あるいは達成したい目的やゴールをきちんと説明すれば、それに配慮した答えを返してくれます。

たとえば私が、Excelの関数について悩んでいるとします。

Google検索を使ってできるのは、私がすでに使うべき関数を知っていて、その関数の記述方法や使い方を調べることです。

問題を解決するために使えそうな関数は自分で探さなければなりませんし、その関数が本当に最適かどうかもわかりません。あるいは関数を利用せずとも、他の方法で解決できたかも……。

いずれにしても、Google検索では、知りたい対象やキーワードがハッキリしていなければ調べようがないのです。

しかしChatGPTなら、いまの私が欲しい情報に答えてくれます。

「別シートに日別の売り上げデータがまとまっているので、そのデータの中からトマトの売り上げだけを抜き出し、売り上げの合計を算出したいんだけど、どうすればいい?」と、今の悩みをそのままぶつけます。

そうすれば「SUMIFS関数がいいですよ」と提案してくれ、それについての具体的な記述方法まで教えてくれます。

Google検索が使えるのは、私がすでに「SUMIFS関数を使えば解決できる」とわかっている場合です。ChatGPTを使えば、私個人の悩みを理解して、それに対する私だけに向けた回答を用意してくれます。

まとめ:とにかく何度も使ってみる

大切なのは、とにかく使ってみること。あれやこれやと考えてばかりいないで、なんでもかんでも相談してみると良いでしょう。

そうすると「こういうときは素直にGoogle検索のほうがいいな」「こういうときはChatGPTが便利だな」という勘所がわかってきます。

くだらないことでも良いので、まず話しかけてみましょう。

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  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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