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私が口うるさく「ブログは誰に向けて書くかが重要」と言う理由

ブログを書いていると、いろんな悩みが出てきます。冒頭文の書き方、一記事のボリューム、記事の構成の仕方などなど。

これらを悩みを解消する方法はいくらかあるでしょうが、悩みの大半は、ある一点について真剣に考えれば解決します。

それは「その記事を誰に向けて書くのか」です。

しかし、多くの人が「記事の宛先の重要性」を理解していません。特に、ブログを始めてすぐの人は、この宛先の意味をキチンと理解しておらず、軽視しがちです。また、その設定の方法も非常に中途半端で曖昧です。

今回は、この宛先の重要性と、設定の仕方についてお話しします。

ブログで宛先が重要な理由

■目次(※ページ内リンクします)

 宛先は明確で、具体的な方が良い

 自分の身近な人間に対して書いてみる

 宛先を絞って、多くの人に伝わるのか?

 理由1:伝えるべき情報が決まる

 理由2:メッセージを絞れる

 理由3:冒頭文・構成が決まる

 あとがき:商品開発だってそうでしょう?

■宛先は明確で、具体的な方が良い

まず最初に、私が言っている「宛先」についてお話しします。

「記事には宛先が重要だ」と言うと「いや、そんなことは分かっている」と思われるかもしれません。ですが、多くの人はこの「ターゲット読者」の設定が曖昧なまま記事を書き進めてしまいます。

例えば「旅行者」に向けて「旅行に役立つマメ知識」を記事にしたいと考えたとします。でも、これでは足りません。

何故なら、例えば以下のような要素が加わっただけで、書かなければいけない内容が全く変わってくるからです。

 ・海外旅行? or 国内旅行?
 ・一人旅行? or 友人と行く旅行? or 家族旅行?
 ・旅行を計画している人? or 旅行に行って来た人? or 旅行に行きたいなぁと考えている人?
 ・男? or 女?
 ・20歳? or 60歳?

これでも全然足りませんが、これさえも決めずに記事を書き始める人が多いのが現状です。

その結果、「記事の構成が決まらない」「言いたいことが多すぎて、書いているうちに記事ボリュームが増えてしまう」などの問題が発生してきます。


■自分の身近な人間に対して書いてみる

しかし、記事を書く毎に上記のような読者設定をしていては、時間がいくらあっても足りません。ですので私がオススメしているのは、あなたの身近な友人知人に向けて書くことです。

「友人」に向けて書くのではありません。例えば私「高田 和広」という人間に向けて書くのです。あるいは「実兄」でも良いし、会社の同僚の●●さんでも良い。

その人一人を頭に思い浮かべて、その人に向けて記事を書きます。すると、先ほどの条件を設定せずとも、対象読者を限定することができます。

□過去の自分もNG。1ヶ月前の自分ならOK。

過去の自分を読者対象とする方法も、非常に有効です。オススメしています。

しかし、「過去の自分」と曖昧なままで終わらせないでください。あなたの歩んできた人生の全てが「過去の自分」であって、その折々で知識レベルも経験値も違うのですから。

「1年前の自分」「1ヶ月前の自分」など、具体的に設定するようにしましょう。


■宛先を絞って、多くの人に伝わるのか?

ターゲットを極端に絞ってしまっては、多くの人に読んでもらえないのではないか?そう考えられるかもしれませんが、これはいらぬ心配です。

読者は、記事に対して勝手に自分を当てはめます。

例えば「中級Evernoteユーザーに送る〜」という記事タイトルがあれば、Evernoteユーザーの大半は自分だと思うでしょう。

何故なら、この言葉には多くの背景が含まれる可能性があるからです。

Evernoteを使い始めて半年の人も読むでしょう。二年以上使ってても、なかなか使い方が定まらない人も当てはまります。

また、Evernoteを使い始めたばかりの人でも、使いこなしたいと思ってるなら、「予備知識として読んでおこう」なるかもしれません。

あなだが誰に向けて書こうと、読み手側にとってはあまり関係のない話。「自分のことを言っているのではないか?」「自分にとっても役立つのではないか?」と考えるものなのです。


それでは次に、宛先が重要だと言っているその理由について、お話ししましょう。


■理由1:伝えるべき情報が決まる

読者設定が曖昧だと、伝えるべき情報がどこからどこまでなのか、判断ができません。

例えば、iPhoneアプリのレビューをする時。電源の入れ方から説明するのか、アプリの購入方法から説明するのか、それともアプリの機能だけ説明すればいいのか、はたまた活用方法を解説するのか。

これは、宛先がなければ判断できません。

宛先があるから、記事を読むのに必要な前提条件・予備知識を、書き手が決められるのです。


■理由2:メッセージを絞れる

文章を書いていると「あれも伝えたい、これも言いたい」となってしまいがち。その原因は、「多くの人に読んで貰いたい」と欲張るがゆえに、読者設定を曖昧にしているから。

しかし、1,000人に向けて書いた記事は、10人にも読まれません。

何故なら、記事の中で得られるものが明確でないため、読み手側は不完全燃焼にさせられるから。読み終わって「結局この記事は何が言いたかったの?」なってしまうのです。

記事の中で言いたいことがとっ散らかってしまう。ボリュームが膨大に増えてしまう。そんな悩みがある人は、宛先をもう一度考え直してください。

そして、「誰に」「何を」伝えたいから記事を書くのか、明確にしてください。

記事の中で伝えるべきメッセージは、1つです。


■理由3:冒頭文・構成が決まる

ブログ記事の書き出しに頭を悩ませる人は少なくありません。また、記事全体の構成をどうやって組み立てるかも、悩み所です。

しかしこれは、宛先が決まれば自然と解決します。

例えば手紙を書く時、その手紙の送り先の人をイメージして、話を進めると思います。

「やぁ!久し振りだね。そういえばこの前iPhoneを買ったって聞いたから、iPhoneの初期設定のポイントをまとめてみたよ。よかったら参考にしてみてくれ!」

これと同じで、誰に対して書くかが明確だから、その人が今持っている悩みや問題点を提起でき、それに向けての明確なアドバイスを発信できるのです。

記事の構成も同じです。

宛先が決まるから、伝えるべき情報が決まり、メッセージが決まり、そのメッセージを伝えるために最も有効だと思われる文章の構成を作れる。

だから、宛先って重要なんです。


■あとがき:商品開発だってそうでしょう?

例えばあなたが、新商品の開発企画に携わったとします。そうしたら、その商品を販売するターゲットを決めるでしょう。

それと同じです。より具体的で明確な方が、メッセージを絞れるし、アイデアの幅も広がります。

10,000人に向けて出した広告は、すべてを包括しようとするがゆえに、全体像がふわっとします。1人に向けて出した広告の方が、エッジが効いてて刺激的。その結果、より多くの人の記憶に残ります。

ブログの記事も、そんな具合なのです。





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  • この記事を書いた人

ばんか

Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。 ITツールを日常で活かす方法を広く伝え歩くことをミッションとした「ITツールエバンジェリスト」です。AllAboutやYahooクリエイターズプログラムでも活動中。

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