Web上で行われるあらゆる検索行動において、検索結果1位はあなたが欲しかった情報ではない場合が多い。
Googleでの検索、あるいはAmazonや楽天市場での商品検索をしたとき、「なんだか自分が思ってた結果と、微妙に外れてるんだよなぁ」と感じたことはないだろうか。
特に注意すべきなのは、検索結果の1件目〜3件目ぐらいまで。これらは「あなたの欲しかった情報」ではなく、「あなたが興味を持ちそうなものを、企業がお金を払って見せている」。つまり広告なのだ。
検索結果の上位は「広告」である場合が多い
たとえばGoogleで検索したとき、一番上と、そこから数件に「広告」が表示されることがある。これは企業がGoogleにお金を払って、自社のサービスや商品を表示してもらっている枠だ。
かといって、あなたに全く関係のないものを表示しているわけではない。Googleはきちんと「マッチング」をしている。
あなたが検索したキーワード、あるいや年齢・性別・今まで行った検索行動などといった、あなたに関するあらゆる行動を分析。
そんなあなたに関する情報と、企業が設定した「広告と親和性が高い人の条件」を照らし合わせて、マッチしそうだと判断したら広告を出している。
こうした分析結果があるから、以前お話ししたように、私とあなたとではGoogleでの検索結果が異なるのだ。
この「マッチング」の精度が高いからこそ、私たちはそれを広告だとわからずにクリックする。「欲しかった情報と、ちょっと違うんだよなぁ」という “違和感” 程度でとどまっているのだ。
これはGoogle検索だけではない。Amazonや楽天市場での商品検索も同様で、検索結果の上位には企業からのPR枠が表示されるケースが多いことを覚えておこう。
検索結果と広告の見分け方
広告を表示するときのルールとして、「これは明確に “広告である” と表示しなければならない」というものがある。一見すると区別がつかないかもしれないが、見分けを付けることは可能だ。
Googleの場合
Googleの検索結果では、主に「広告」と表記されている。見た目のデザインはほとんど同じでわかりにくいが、きちんと区別されている。
商品情報を表示させることもあるが、この場合でもきちんと「広告」と明示してある。
ただ、Googleは日進月歩。知らないうちに仕様が変わっていたり、見せ方・デザインが変更になったりするので、その点は注意しなければならない。
Amazonの場合
Amazonでの商品検索の場合は、主に「スポンサー」という表記がしてある。
「検索した結果で、同じ商品が2つ並んでたことがある」「欲しかった商品と、絶妙に噛み合ってない商品が結果に出てきた」なんて経験をした人も多いと思うが、それらは「広告」と「検索結果」の違いなのだ。
楽天市場の場合
楽天市場の場合、商品名の先頭に「PR」と表示されている。商品タイトルに【公式】と書いてあるのは、これは広告ではない。企業側が設定した商品名だ。
「検索結果」と「広告」の見た目にほとんど違いがないので、注意してみなければ見落としてしまう。私も、意識しないと広告であることを忘れてしまったりするぐらいだ。
読み物系の記事の場合
ブログやメディアなど、読み物系のサイトでも広告がまぎれることがある。たとえば記事の末尾などにある「関連記事一覧」の場合、「Sponsored」「PR」などといった表記があれば、それは広告だ。
「明らかに広告とわかるもの」と「注意しないと見分けがつかないもの」があるので、何気なくサイトを見ているだけだと見逃してしまいがちだ。
その他のサイト・サービスの場合
広告を広告とわからないで表示させる行為。これは禁止事項であり、ルール違反だ。どんなサイトやサービスでも、これは絶対のルールとなっている。
したがって、広告を探すときは「広告」「PR」「スポンサー」などといった表記があるかどうかが目印となる。注意してみてみよう。
広告が悪いことじゃあない
別に「検索結果は広告にまみれてる!注意しろ!絶対クリックするな!」と言っているのでは決してない。なんなら、個人的には広告は結構好きだったりする。
自分が望んだものばかりを手に入れていたら、偶然の出会いがなくなってしまう。ご縁ってのも良いもんだ。
知っておくことが大切なのだ。「検索結果の一番上は、自分が望んだものとちょっと違う」とわかっていれば、余計なクリックをしないで済む。自分が欲しい情報にいち早くたどり着けるのだ。