最近タバコを止めました。それまでは一日に15本程度吸っていたのですが、思う所があって禁煙したのです。
禁煙の方法について、世間一般では色んなモノがありますね。パッチを使ったりパイポを使ったり。電子タバコを代わりに愛用するなんて方法もありますね。
ですが私は、それらの方法に一切頼らずに止めました。
私がタバコを止めるのに役立ったのは、たったひとつのシンプルな「考え方の変更」でした。
禁煙したくても失敗してしまった方々へ。すべての人に有効かは分かりませんが、ひとつ参考になればと思います。
何度も失敗している禁煙活動
私がタバコを吸い始めたのは、確か20歳そこそこだったと思います。大学生の頃には吸っていたので、たしかそれぐらい。
私の父・母・兄と、私の家族はみんな愛煙家だったので、逆に「よく20歳までタバコを吸わずにいられたもんだ」と思えるぐらいです。
それからずっと吸い続けてきました。途中何度か「健康に悪いし、タバコ止めるかなぁ」なんて軽い気持ちで禁煙を始めたこともありました。
ですが1ヶ月ぐらいすると、自分への言い訳が始まります。
「禁煙ったって、そんなに大変なことはないんじゃん。なんだ。これならいつでも止められるから、今は止める必要ないな」なんて。すべてを "自分の都合の良い方" に解釈をして、自分を正当化し、再びタバコを吸い始めるんです。
そんなことは2度3度ありました。
今回の禁煙が成功した理由
そんな経緯がある私ですが、今回ばかりはスッパリ止めることができました。
その理由は冒頭にお話しした通り、考え方の変更にあります。
たぶん、禁煙で一番大事なのがコレ。タバコに対する考え方を一つ変えるだけで、きっとタバコは簡単に止められます。
効果的な考え方の変更先は、人それぞれ違うと思います。
私の場合は、お金でした。
稼いだお金≠自分のお金
私の場合、「自分が稼いだお金は、自分の満足のためにあるだけじゃない。家族を守れるお金なのだ」と気がついたその日に、タバコを止めることができました。
ここには、私のライフスタイルの変化も大きく関わってきます。
昔よりもシビアになって来たお金のアレコレ
社会人になって3年ぐらいまでは、大阪で一人暮らしでしたし、何より独り身でした。
彼女はいましたが、基本的には「自分のお金は自分の物」です。私がどう使おうが咎められる筋合いはありませんし、スッカラカンになっても誰の迷惑にもなりません。
そういう気楽さがあったので、銀行の預金残高が0円にならない程度の計算だけしていればOKでした。
しかし今では、一家の主。結婚をして、家族が増えて、自分のお金が自分だけのものではなくなったんです。
これは本当に大きな変化でした。今まで「自分を満足させるため」だったお金が、今は「自分の家族を守るため」のお金になったのです。
そこで考え方が変わったんです。
「自分の満足のため、快楽のためだけに、家庭のお金を食いつぶしていいものだろうか」と、そう思い始めたんです。
この、たった1つの考え方の変化で、私はタバコをスッパリ止めることができたんです。
毎月 "自分の快楽" に費やしたお金
私がタバコに掛けていたお金は、ざっと以下のような感じです。
◇吸ってる本数:15本/日 = 450本/月
◇1ケース20本なので、22.5ケース/月
◇22.5ケース × 440円 = 9,900円/月
だいたい、月に1万円のお金をタバコに費やしていた事になります。
この1万円が、タバコを止めるだけで丸っと浮いてくる。そう考えただけで、私は嬉しくて堪らなくなってました。独り身の時は、そんなこと感じたことも無かったのに……。
1万円あったら、いろんな贅沢ができちゃいます。家族へのちょっとしたプレゼントに使うも良し、2ヶ月貯めて妻と日帰り旅行に行くも良し。
何にせよ、たった一つ自分が我慢(しかもその我慢は、健康を含めた様々なメリットがある)するだけで、家の為に使えるお金が増えるという事実が、私にとっては大きな変化でした。
禁煙は、こうした "大きな考え方の変化" があれば、割りと簡単に成功できるんじゃないかと思うのです。
他の考え方
私にとっては "お金" という切り口が有効でした。ですが、人によっては、それが "時間" かもしれません。
例えば私の場合、一日にこれだけの時間を浪費していたのです。
◇吸ってた本数 = 15本/日
◇一本吸うのに掛かる時間 = 5分
◇タバコを吸ってる時間:15本 × 5分 = 75分/日
どうでしょう。一日に1時間以上の時間を「タバコを吸う」というたったそれだけの、何も生み出さない行為に費やしていたのです。この事実も、個人的にはかなり衝撃でした。
"時間" というものに重きを置いている人にとっては、こうした切り口の方が、より簡単に禁煙を成功させられるでしょう。
大事なのは自分の内なる変化
何より大切なのは、これらの事が、自らの内側から湧き上がることです。
人に言われたり、何かに強制されたモチベーションでは、決して上手くいきません。
私がそうでした。妻に「健康に悪いから止めれば?」とか「タバコ吸う暇があったら手伝ってよ!」と言われても、私は頑なに止められなかったんです。
言われている事が正しい事なのは、頭ではわかっています。妻が言うことが正論であることは疑う余地もありません。
ですが、理性では欲求を抑え込み続けることは困難です。理解はできても納得はできないと、そういう状態なのです。
なので、自分の感情が揺さぶられるほどの衝撃、つまり "考え方の変更" が、禁煙活動の成功には大切なのですよ。
あとがき
立場の変化や心境の変化というのは、自分自身にそれだけ大きな影響を及ぼすんですね。