流行りものには背を向けたくなる性分なのです。猫も杓子も「フリクションボール」って、何がそんなにいいのでしょうか。
多色ボールペンですが3色しかありませんし、ボールペンってそもそも文字を消せないから良いんでしょ。それにゲルインクだからインクの減りも早い。コストパフォーマンスは悪い部類です。
それならジェットストリームの方が良い。インクの出は滑らかだし、ボールペンは四色+シャープペンだし。……フリクションボールの良さなんて、ほとんどないじゃないですか。
でも、ねぇ。使ってもいないのに批判するのは良くないですよねぇ。
という訳で、実際に買って、使ってみました。そうしたら意外や意外、これがとても使いやすい。一発で気に入ってしまったのです。今日はそんなお話。
書き味がちょっと引っかかるじゃないか
ゲルインクのクセに、ドバドバとインクが出ないじゃないですか。ちょっと筆圧をかけないとダメで、『紙にペン先をなぞらせてる』って感覚がちゃんとある。
ちょっと…いいじゃないですか。あまりにインクがドバドバ出ると、文字の躊躇い線が非常に目立ってしまうんですよね。引っ掛かりがあると、文字への躊躇いを防げるんですよね。
黒色がちょっと薄いんじゃないか?
黒のリフィルの色が、漆黒とはちょっと違う。もう少し薄い、水墨的な色合いをしているように感じます。
でも、これがまた良いですね。真っ黒いインクよりも、なんだか優しい色をしていて。好きですねぇ、この色合い。
文字を消せるって、あっ、意外といいな
ボールペンって、文字を消せないのが利点じゃないですか。アイデアだったり雑記だったり、書き損じも含めて自分の想いであって、それを『消せる』って安心感はむしろ邪魔になる。
……って思ってました。でも、これって良いですね。手帳に書いた予定が変更になったり、文字の部首を書き損じたり。そんなときにパパっと書き直せる。
今までぐしゃぐしゃっと塗りつぶしていた所を透明にできるので、ノートや手帳を綺麗に残せる。これも、私にとっては意外な点でした。分かってたはずなのですが、使ってみるとその便利さがよく分かりますね。
まぁでも4色は欲しかったかな
フリクションの多色ペンは、一番多いもので3色。4色がないので、緑色を使うことができません。我慢できる範囲ではあるのですが、やっぱり緑はあると良いですね。
その分だけ、単色のボールペン買おうかなぁ。単色であれば、他にもピンクとかオレンジとか、結構なレパートリーがあります。
あとがき:でも書き味が気に入った
先入観とか食わず嫌いってダメですね。ホント、最初は気に入ってなかったんですよ。冒頭に話した通り、そんな人気になるほどの魅力を感じていませんでした。
でも、使ってみたら気に入りました。『消せる』っていうのも魅力的ではありますが、それ以上に書き味に惚れました。
ドバドバ出るインクより、これぐらいちょっと引っかかりがある方が私には嬉しいのですよ。例え『消せる』という特徴がなくなっても、私はこのボールペンを使うと思いますよ。