「ちょっと今は思いつかないから、少し時間をおいてから改めて考えよう」。そう言って先延ばしにした結果、期限ギリギリになって冷や汗かきながら企画を考えている。
こういう失敗は誰しもが経験することなのではないでしょうか?
と、あたかも一般的に起こりえる問題だとすることで、過去の自分の失敗を棚の奥の方へ放り上げることを今成功させました。
さて、"アイデアが浮かばない" 時や、"どうやって手をつけ始めたら良いのか分からない" 時には、頭を抱えるよりも先に頭を働かせる必要があります。
発想を寝かせると言うのは、言葉の通り寝かせてしまっている状態。時の流れに預けても、醗酵・熟成はあまり期待できません。
特にノーアイデアの状態で寝かせてしまうと、一切の進展を見せないまま、後々パンドラの箱を開けることになってしまいます。
そこで今回は、わずか4分で出来る "企画のスタートダッシュを切るための発想術" をご紹介します。企画立案のスタートアップは、熟考するよりも発想すること。多くのアイデアを拡散することに注力しましょう。
カンタンな前準備
今回のアイデア発想は複数人のチームで行います。人数は3人〜7人程度で、7人がベストです。
用意するものは紙とペンだけ。アイデア発想ですので、罫線のないキレイな白紙が良いですね。
準備はこれぐらいです。それでは早速、アイデア発想を始めていきましょう。
やり方・流れについて
やり方はカンタンです。今日から、むしろ今からでもカンタンにできます。
今回のアイデア発想は、1分間を4つのタームに分けて行います。最初の3分間はゴリゴリと紙に書きなぐる時間で、最後の1分間で企画をまとめていきます。
STEP1 ▷ テーマに関するアイデアを書きまくる(1分間)
STEP2 ▷ 書いた紙を時計回りに回す(自分の手元には他の人の紙がくる)
STEP3 ▷ 他の人が考えたアイデアに追加のアイデアを書き込む(1分間)
STEP4 ▷ また、紙を時計回りに回す
STEP5 ▷ 他の人が考えたアイデアに追加のアイデアを書き込む(1分間)
STEP6 ▷ すべての紙を全員で見渡し、良いアイデアを多数決で決める(1分間)
これが全体的な流れです。それでは次に、内容についてもう少し詳しくお話しします。
最初の1分間
まず、最初の1分間でテーマに関することを思いついた端から書き込んでいきます。
ここで重要なのは、アイデアの質を考えないこと。どんなにくだらなくても、つまらなさそうだと思っても、頭でふっと思ったなら書きましょう。
ココに1分間の魔法があります。時間を区切らずダラダラ考えていると、あーでもないこーでもないと筆が止まります。しかし1分しかないと思うと、質のことを二の次にして、どんどん発想できます。
次の2分間
1分が経過したら筆を置き、自分が書き込んだ紙を、隣の人に渡します。これを他の人にもやってもらうので、自分の手元には違う人の紙が回ってきます。
手元にある紙には、他の人が考えたアイデアが書かれてます。ですので次は、そのアイデアに追加していく形で、自分の発想を広げていき、紙に書き込んでいきます。
重要なのは、否定しないこと。アイデアを助長して、もっともっと広げていくことが大切です。
これを更にもう一回繰り返し、合計3回(3分間)のアイデア発想を行います。
最後の1分間
最後の1分間で、出し合ったアイデアを収束に向かわせます。しかし、ここでも1分間と時間をあまり取らず、パパっと決定することが大切です。
そのために多数決を使います。アイデア発想なのに多数決とは、ちょっと意外に思うかもしれませんね。ですがこれには、理由があります。
わずか3分間と言えども、多種多様なアイデアが出てくるものです。これを一つ一つ精査してから決定するのは、結構な時間と労力を必要とします。スタートダッシュのためにはスピートが重要なので、あまり多くの時間のかけるべきではないのです。
またこれは、"良い案に集中する" という理論に基づきます。これだけ短時間で出したアイデアであれば、みんなが共感して「これはイイね!」と思えるものこそ、クオリティが高いアイデアと言えるでしょう。
あとがき:最後のコツは "笑う" こと
最後にもう1つだけ言わなければならない、アイデア発想のコツがあります。
それは、笑うこと。
別に「腹を抱えて笑え」というわけではありません。ですが、アイデア発想で重要なのは「ポジティブ」と「リラックス」です。この2点をその場で演出できるかどうかで、アイデアの質は変わってきます。
ですので、アイデア発想をするときは、ニコやかに和やかに。ピリピリとした緊張感ではなく、明るい雰囲気作りを意識しましょう。
それでは、今日はこのあたりで。