先日ozpaの表4にてラーメンズのおすすめコントをまとめた記事が上がっておりまして、それを読んでたら久しぶりにラーメンズを見たくなってしまいまして。
で、見ていたらやっぱり自分好きなんだなーと思いつつ、「俺、このネタ好きなんすー」って話をしたくなったので、ひとつ記事をしたためてみました。
ラーメンズの世界観が超好き
脚本を手がける小林はコントの世界観について、「自分たちのコントは日常の中の非日常ではなく、非日常の中の日常。コントに出てくる人物にとっては当たり前のこと」と語っている。そのため「ツッコミ」「ボケ」といった役割がないコントが多く、「バカ二人」(小林談)というスタンスを保っている。
via: ラーメンズ - Wikipedia
ラーメンズの作品は、ただ笑えるってものじゃありません。シュールだったり、笑えなかったり、微笑ましかったり、和んだり、腹抱えて笑えたり、時には涙したり。
それは小林賢太郎さんが言っている「非日常の中の日常」が形になっているからなんだと思います。何て言うか、"どこか一つだけ前提条件が違う" みたいな。ちょっとズレてるんだけど、当たり前の中にあるみたいな。
そんな世界観が個人的には好きで、同じ作品でも何度も何度も見ちゃうんです。
そうそう、作品紹介でしたね。それでは参りましょう。
音遊
第10回公演 『雀』より。
残業で企画書をまとめている男と、それを待つ音大出身の友人。そんな二人の日常会話です。
なんだか普通の会話を繰り広げているんですけど、やっぱり普通じゃない。なんだか不思議な感覚を覚えます。あと、あの音楽が妙に耳について、たまに口笛で吹いてしまいます。
男女の気持ち
もうひとつ、第10回公演 「雀」より。
恋に悩む男と、その相談に乗る男。小林賢太郎の乙女っぷりが癖になってます。ウイダーインゼリーを飲む姿とか、今の人は全然ピンとこないのかなー。
イモムシ
第15回公演 「アリス」より。ozpaさんも上げていた作品です。
まさか虫に萌える日が来るとは思いませんでした。
絶対にありえない世界だし、いきなりイモムシ(っぽい丸が連なったパペット)と人間がペア組んでるなんて訳の分からない状況なのに、いつの間にかその世界を理解して、どっぷり浸かっている感じ。
不透明な会話
第16回公演「TEXT」より。
二人の男が、ただただ日常会話を繰り広げるだけのコント。しかし、その話の不可思議さに引き込まれていきます。
ついさっき知った知識を、ちょっとねじれた形で自分のものにしちゃう仁さんの天然さが面白い。そして、そのやりとりに苛立ちを感じてる風な賢太郎さんも、微笑ましい。自分で脚本書いてるんだろうに。
条例
引き続き、第16回公演「TEXT」より。上記の「不透明な会話」から続く作品です。
ハリウッド条例とミュージカル条例は何度見ても笑える。「ありえねー!」と「ありえる!」の間の表現がホント絶妙なんですよね。
小さな会社
特別公演 「零の箱式」より。
小さなデザイン会社の社長であり、娘にデレデレな男と、その会社の従業員の男。この二人が繰り広げる、休日出勤中の一コマです。
ラーメンズって、たまにこういう "ほろり" を入れてくるので油断できません。最後に流れるジムノペディが、またいい味を出してくれます。
レストランそれぞれ
第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」より。
ファミレスで注文した料理が来るのを待つ二人の男の日常会話。そして、そこに関わるウェイターや他の客との関係を、ラーメンズの二人が交互の演じ切ります。
賢太郎さんの演じるウェイターのキャラが、何度見ても好きすぎる。そして、目には見えないモノや景色を、自分立ちの表現だけで形作れるのは、ラーメンズならではの妙技ですね。
つまり、アイスコーヒーに注目してみたらいいと思います。
小説家らしき存在
引き続き、第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」より。
笑えるのか、笑えないのか。ホラーなのか?…いやいや、やっぱり笑いなのか!……でも?
13分ほどの作品の中で、自分の中での解釈が二転三転……四転ぐらいしていきます。
もーーーーーーーーっっっ!!!!!!
金部
第14回公演「STUDY」より。「全部」じゃないです。「金部(かねぶ)」です。
"間" とか "空気" を表現できるのがラーメンズの特徴だと思います。だからこういう、何気ない会話で繰り広げる作品ができるんだと思います。
新しい世界へ!
アトムより
第12回公演「ATOM」より。
二人で窓の外の飛行機雲(…?)を眺めるシーン。何度見ても、小さなボロアパートの小窓から垣間見える青空が、本当に広がっているように感じられるんです。
何んもないんですよ。小道具とか一切ない。でも、ノスタルジックな気分にさせてくれます。むしろ未来の話なのにね。
お通夜
最後にちょっと変化球。バナナマン・ラーメンズ・おぎやはぎの三組が送る「君の席」から「お通夜」です。これも秀逸。
私の大好きな三組がひとつの作品を作っているのですが、これが面白く無いわけがありません。矢作さんの超絶不謹慎に腹抱えて笑えます。
あとがき
サラッと書くつもりが、長くなってしまいました。でも、これでもまだまだ書き足りない。紹介したい作品はたくさんあります。これを機会に見てくれる人が増えたらいいなぁ。
ラーメンズの作品は本当に好きだなーと、書いていてしみじみ思いました。小林賢太郎さんのパントマイムや演技力に目を奪われるし、単独のライブもメッチャ好きなんですけど、やっぱり二人・ラーメンズの作品が好きです♪