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コミュニケーションが苦手な人へ。人間関係の窮地を救ってくれた一冊の本。



私はコミュニケーションが苦手だ。自分の意志を伝えることにもためらい、相手の意志を汲み取れないほど鈍い。

そう、思っていました。

しかし、自分のコミュニケーション能力が足りない一番の理由は、テクニックではありませんでした。それに気がつけたのが、つい最近。

大切なモノを失いかけた瞬間に、言の葉のまま、藁にもすがる思いで手に取った一冊の本。これが、私の窮地を救ってくれました。

HowToは役に立たない

そもそも私は、私を知る人の多くに、よくこう言われます。「頭でっかちだ」「素直じゃない」「謙虚さが足りない」と。

なんとなく、言いたいことは分かるのです。意味はわかるんです。しかし、その原因がどこにあるのか分かりませんでした。

だから、対策ばかりに目を向けました。世に溢れているHow Toを読んでは、コミュニケーションのスキルを手に入れた気になっていた。そして、自分はできると思い込んでいたんです。

すると、ほころびが生まれ始めるんです。小手先でやりくりして、上手く回すことを考えるようになり、原因の探求から逃げ続けていきました。

原因がわからないのに、対策が打てるわけがない。

傷口に貼った絆創膏は、徐々に剥がれ始め、大きな傷口が露呈したのがつい最近のこと。詳しくは話しませんが、多くの大切な人を失いかけました。

そこでやっと自分の過ちに気がつき、自分の過ちの原因を素直に謝りました。そこでなんとか繋ぎ止めた絆。しかし、その信用を取り戻すのは、今まで以上の努力が必要になるでしょう。

では、根本の原因はどこにあったのか。それは、"私に問題がある" と "心で理解" していなかったことにあります。

問題は自分にある。自分には問題がある。

当書籍を読んで得られた最も有益だった気づきは、「自分に問題があると心で理解できた」ことでした。

もともと私は、自分の間違いや失敗に対しては、それを認めて、考えを巡らせる方でした。自分に直接の原因がなかった場合にも、巡り巡って自分のも原因があったと考えるようにしていました。

しかし、それはすべて「頭で考えている」に過ぎず、結局は自分を許すための言い訳に利用していました。

「自分にも落ち度があった」と思うのは非常に素晴らしい思考回路かもしれません。耳にも優しい気がします。ですがそれは裏を返して、「ほら、俺はこれだけ考えてる」「自分に過ちがあると、素直に認めているじゃないか」と、自分を守る盾でもありました。

他人に責められた時に、自分を守るための盾。

「そんなこと、言われなくてもわかっているよ」と言い返すための口実。

結局私にとっては、「その問題の根本が何であったか」「自分のどこに原因があったか」を問題にはしておらず、「どれだけ自分を守れか」が最も重要なことでした。

これが、私が持つ思考回路の癖。自分を守ることが最優先であり、自分以外は他人ごとと言う極めて危険な状態だったと言えるでしょう。

盾を持つと敵を作る

自分を守るための盾を持つと、周りの人々への見方が変わってくるんです。

普段は大切な友人であったり仲間であったとしても、何か自分を脅かすようなものが感じられると、途端に防御の姿勢に入る。盾に身を隠し、相手を人とは見なさなくなる。

人ではなく、「自分を脅かす脅威」と感じ、「敵」だと感じられるのです。

こうなってしまうと、もう抜け出せない。

優しさや気配りという、コミュニケーションにおける基本の心は、すべて相手を「一人の人」として理解することから始まります。

ですが自分の盾を持ってしまうと、相手は人とは見なせなくなる。脅威や敵と見るようになったら、どうして優しさや気配りをかけようと思えるでしょうか。

こうして私は、人とのコミュニケーションを大事にしようと考える一方、根本的には人を人として向き合ってこなかったのだなと感じさせられたのでした。

□身近に起こり得る自己防御

例えば、あなたは今エレベーターに乗っています。扉が閉まり始めた頃、向こう側から急いで向かってくる人がいます。

その時、あなたは一瞬のうちに2つの選択肢を考えるはずです。扉を開けようか、そのまま時間に身を預けようか。

もしここで、あなたが時間に身を任せて、扉を閉めてしまったら。その後のあなたは、こう考えるのではないでしょうか。

「俺も急いでいた」「開けるボタンを押しても間に合わなかったさ」「気がつかなかった事にしよう」「このエレベーターに乗ってる、他の人に迷惑がかかってしまうよ」

一度自分の善意に背いてしまったら、あとは泥沼。自分を守るための言い訳を考えて考えて、どこから責められても大丈夫なように準備をし始めるんです。

これが日常的に発生する、自分の盾。自己防御。

こういう事が積もり積もっていくと、私のように「思考回路の癖」ができあがってしまい、自分の善意に背いた言い訳を考えるのが癖になってくるんです。

素直に生きれば良い

本書では、こういう事象を「箱に入る」と表現しています。これは是非とも本を読んで、その本質を理解して頂ければと思います。

だから、私からはひとつだけ。

人は誰しも、心から湧き上がる善意があります。頭で考えようとしなくても、ふとした瞬間に人への優しさや気配りは湧き上がります。

人は誰しも、危険を察知するアンテナがあります。草食動物のガゼルのように、「このままだと危ない」と感じる瞬間があります。

瞬間に起きる自分の心の声を、素直に聞き入れる。そうすれば、何も問題は起こりません。

しかし、それを一度無視してしまうと、そこからは言い訳を考えなくてはいけなくなります。自分を守る盾が必要になります。

それには非常に多くのエネルギーが必要となり、そして、いろんなことに怯えながら生きなくてはならなくなります。

エレベーターを閉めてしまうと、あなたの心も閉ざされる。そして、誰も寄せ付けず、ほとぼりが覚めるまでは自分を守ることが最優先になってしまう。

自分の背骨をもって、芯をもって、それに従って生きてさえいれば、何の面倒もありません。

ですが、ただ1つの「自分の心への裏切り」をしてしまうと、自分の正しさを守る盾が必要になってしまうんです。

あとがき

自分の間違いを認めるのは、実はそんなに難しいことではありません。

人は皆、それなりに考える頭があるので、ちょっと考えれば「自分が悪かった」と感じることはできるんです。

そこで、自分への言い訳を思いつくか、つかないか。これが大きな分かれ道です。少しでもそういう考えをしたら、あなたは既に盾を持っているかもしれない。

コミュニケーションで最も重要な最初のステップは、自分の盾を捨てること。

盾を捨てて、両手を広げ、相手を人として見られるようになって初めて、コミュニケーションは始まるんです。




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